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甘い生活…?☆16

* * * 晴臣・side * * * 『あ、ありがとう・・・ございました・・・あ”っ・・・』 挙動不審だった晃が、ぎこちない動きで車を降りようと・・する。 ・・・・けど、どうやら腰が痛いらしくて、 「ああ"・・っ!」とか、「う"ぅ・・っ!」とか、 腰を押さえながら、唸るばっかりで・・、 全然 動けない様子。 『あ、晃くん・・・、大丈夫・・・・?』 遊が心配そうに聞いている。 『うあ"・・う”っ・・、うぅ・・・うん・・・ だっ、だ、だい・・大丈夫・・・ぅぅぅ』 ・・・・・・・・おーい 全然、大丈夫そうには見えないんだけど。 何時間か前に会った時は、普通に歩いてたのに・・・・。 一体、何があったんだ、晃。 『うがぁぁぁ・・・うぎぃぃぃあぁぁ!』 結局、自力で動けない晃を、中から 遊が 体を押して 外から 英道が 腕を引っ張って・・ 2人がかりで なんとか車から降ろす事が出来た。 そして、挨拶もそこそこに遊に支えられながら、 よろよろとエントランスへと歩いていく。 車の外には出たものの・・ 傍で見てる事しか出来なかった俺に、 最後に振り返った遊が、小さく手を振ってくれて ・・・2人はマンションの中に消えていった。 『晃・・大丈夫かなぁ・・・。』 『大丈夫だろ。遊がついてるし。』 『あんなになったのって・・・英道がなんかしたのか?』 『ん?・・・・・・・・・・・・・・・・さあな。』 『なんだよ、それ!』 『・・・・さあ?』 『もー、教えろよっ!』 『・・・・・・後でな。・・・乗れよ、行くぞ。』 『おい・・・・っ』 食って掛かる俺を置いて、さっさと車に乗る英道。 答える気はないようだ・・・。 くそーっ!ムカツクっっ! 絶対、聞き出してやるっっっ!!! 決意を胸に・・・、俺も車に乗り込んだ。

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