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甘い生活…?☆46
* * * 晴臣・side * * *
やっと・・・・
やっと、だ。
それを思うと、この熱さも疼きも、
ちょっとの痛みも
愛しく思えるから不思議だ。
あの日・・・・
英道が俺を助けてくれて
ずっと傍にいてくれて
ずっと見守ってくれて
優しく笑ってくれて
俺は どれだけ救われてきただろう。
こんな人、他に知らない。
俺みたいな面倒くさいヤツを
ずっとずっと
待っててくれて
ありがとう。
やっと・・・・
やっと・・・、1つになれた。
感極まって、英道に抱きつく。
嬉しくて、嬉しくて
何度目か分からない涙が
ポロポロと溢れ出す。
『ハル・・・・。』
『ひ、ひで・・・・・み・・・ち・・・・』
『ハル、ありがとう。』
『・・・・・・・・・・え?』
・・・なんで?
なんで英道が・・・・・
「ありがとう」、って言いたいのは
俺の方・・・・なのに。
顔を離して 思わずじっと見つめる
───と、英道は・・・・
なんとも言えない切なそうな顔で笑った。
英道の目にも涙が溜まっていて・・・・
ポトリと落ちて俺の頬を濡らした。
『俺を信じてくれて・・・
俺を受け止めてくれて・・・ありがとう。』
『・・・・・・っ、
・・・・・バ、バカ・・やろ・・・・っ・・・』
初めて見た英道の涙。
これまでの道のりの長さを、
英道が待っててくれた時間を
改めて思って・・・
一緒になって 泣いた。
こんな涙なら、いくらだって流しても
悲しくないから。
───ありがとう、英道。
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