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甘い生活…?☆55
* * * 遊・side * * *
薫さんからの贈り物、コルセットを巻いたら、
少し動けるようになった晃くん。
お行儀は悪いけど、ベッドに座ったまま
(僕は床に座って) もう1つの贈り物
豪華な仕出し弁当を食べる事に。
『んーっ、うまっ!』
『ホント~。美味しいね。』
『高そうだし・・味わって食べなきゃね。 』
『うん。』
『あ、遊・・これ好きでしょ、あげる♪』
『え?あ、ありがとー。
じゃあ、晃くんはこれ、好きだよね?あげるー♪』
『やったぁ!ありがとっ♪』
『ふふっ・・・晃くんてば♡』
お互いの好物を交換して・・・
なんだか楽しくて笑ってしまう。
ニコニコ見つめあってると・・・・
『・・・お前ら、キモい。』
またもや、背後から人を
小馬鹿にしたような低音ボイス・・・・
・・・・・えっ!?
この声・・・・・まさかっっ!!
『───やっぱり!薫さんっ!』
『げげっっ!ててててんちょーっっ!?』
そこには、壁にもたれ
恐ろしいほど冷たい目をした薫さんが立っていた。
あ!
また、鍵かけるの忘れてたっ!
『げげっ、だとぉ?
誰に向かって口きいてんだ、てめー。』
『え!い、いや・・・・あの・・・その・・・・っ、
・・・ててていうか、店長・・まだ何か・・・?』
『ああ?・・・・・・・ん?・・・あ、そうだった。
これ、やるの忘れてたんだ。』
と、遊に封筒を手渡す。
『えー?何・・・・?』
開けて中を出して見ると・・・・、
『遊園地の無料チケット?』
『ああ。そこでバイトしてるヤツから
もらったんだけど俺は行かねーからやる。』
『うわぁ!ホントに!?ありがとう、薫さん!』
『まー、晃の腰が治ったら行けや。』
『うん。あ・・・でも、結構 遠い・・・』
『え?あ、ホントだ・・・・。』
まぁ、電車を乗り継げば、時間はかかるけど
行けない距離じゃない。
でも、行くなら、「行くぞっっ!」・・・って
かなり気合い入れなきゃ、いけないくらいの距離。
『今あるバイト代で足りるかな?』
『んー。余裕みて冬休みにする?』
『あ、そのテもあるね。』
『うん・・・んー、冬か・・・結構 先だね』
『『んー・・・』』
2人して悩んでいると
『チッ。・・・・・うぜぇ。
新見、誘って車 出してもらえよ。
そのチケット、4人分あるし。』
薫さんが名案を出してくれた。
『おー、新見さん!』
『新見さんかぁ・・・レンタカーですか?』
『そこまで知るか。
でも、アイツなら喜んで連れてってくれると思うぞ。
晴臣ってヤツも一緒なら。』
『・・・・・・。』
『・・・・・・。』
新見さんと晴臣さんと
4人で・・・遊園地。
確かに、すごく楽しそう。
『じゃーな。』
さっきと同じく
用が済んだら、あっさり帰った薫さん。
玄関まで見送った後、今度こそ忘れずに鍵をかけた。
遊園地かぁ・・・。
僕、行ったことないんだよね。
ホントに
新見さんにお願いしてみようかな。
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