373 / 761
贅沢な悩み☆3
*** 晃・side ***
新見さんに続いて、玄関に入ると・・晴臣さんが
出迎えてくれた。
いつものように明るい色のパーカーとGパンという
出で立ちなんだけど。
『いらっしゃい。』
『あ、おじゃまします・・・。』
あれ?
なんか・・・・雰囲気 違う?
なんだか、艶っぽいというか
妙な色気が・・・
え?色気?
───って事は、もしかして!?
もしかして、もしかすると・・・なのか!?
つい、いけない妄想をしてしまい・・・、
思わずジーっと見つめていると、その視線に気づいた晴臣さんが怪訝な表情になった。
『・・・・・・なに?』
『あ、いや・・・・』
あ、やっぱ色気、半端ない。
わー、スゲーな。
・・・分っかりやすっ!!
『ね。晃くん・・・』
どうやら遊にも分かったらしい。
俺の服の袖を、くいくい 引っ張ってきて
それから、意味ありげに微笑んだ。
『・・・だよな。』
『・・・だよね?』
『───???なんだよ、さっきから』
・・・本人に自覚は ないらしい。
とりあえず、
大人の仲間入りをした晴臣さんに
お祝いを言わなければ。
『晴臣さん、おめでとー。』
『おめでとー♪』
『は・・・・?』
『大人になったんでしょ?』
『・・・・・っ・・/////!?』
『よかったね。』
『な、なにが!? /////』
『大人の仲間入り出来て♡』
『な・・///!?・・ななな何言って・・・』
真っ赤になって、シドロモドロになって
ごまかそうとする晴臣さんだけど、
バレバレだから。
その様子を
横で見ていた新見さんも苦笑い。
『つーか、そろそろ、中 入れよ。』
と、促され気づく。
あ。
ここ、まだ玄関だった。
ともだちにシェアしよう!