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贅沢な悩み☆14

* * * 新見・side * * * 『遊はいいって言ってんじゃん!』 『遊はな!俺がダメだって言ってんの!』 『お前なっ!』 『なんだよ・・・!』 『え?あの・・・・2人とも、落ち着いて・・・』 『『遊は黙ってて!』』 晃とハルに同時に怒鳴られ、遊は驚いて固まった。 はあ・・・・ このままだと、 本気でケンカおっぱじめそうな雰囲気だな。 ああ めんどくせー。 らちが明かない言い争いに 嫌気がさした俺は・・・ 晃を俺の部屋へと連れていく事にした。 『え・・・・!?に、新見さんっ?』 『うるさい。寝るぞ。』 『え?待って・・・まだ俺、許してな・・・・』 『うるさい。来い。』 腕を掴んで無理やり引っ張るが 晃は リビングのドアの壁を必死に掴んで、 動こうとしない晃。 なんたる執念。 いつもなら褒めてやりたい、 なんて思うところだが・・・・ 『お前・・・いい加減にしろよ?』 壁を掴む晃の腕を、下から はたく。 もういい。 もう不毛な言い争いはたくさんだ。 壁から手が離れたのを確認して 両腕を後ろ手に持ち直して引きずっていく。 必然的に後ろ向きに歩く晃は、もう抵抗出来ない。 はっはっは。 ざまあみろ。 『わぁーっ!待って待ってぇ・・・!』 『うるさい。諦めろ。』 『だって、だってぇー。ゆーっ!(泣)』 『あ・・・晃くん・・・(汗)』 『おやすみ、英道、晃♪』 『おー。おやすみ~』 『イヤだ──────っ!!』 ・・・俺だってイヤだっつーの。 でも、ハルが望むなら仕方ない。 ああ、俺って、大人♪

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