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贅沢な悩み☆19

* * * 晴臣・side * * * 『なんか、あったのか・・・?』 『んー?』 『不安になるような事。』 『んーん・・・別にないよ?』 『じゃあ・・・・』 『うん。ごめんね。自分でも分からないんだ。 僕、ずっと1人だったから・・・ 幸せなのに慣れてないんだよね・・・だからかな。』 『1人だった?え?・・・親は?』 『いるよ。でも・・僕は・・・・・ ・・・愛されてなかったから。』 『え・・・・』 ──愛されて・・・なかった? ・・・・遊が? 『あ、それは全然、もう何とも思ってないから 大丈夫なんだけど。』 『何ともって・・・・』 『晃くんがいるから。』 『晃が・・・?』 『うん。晃くんがいるから大丈夫。 晃くんがいれば何にもいらない・・・・。』 『遊・・・・・・。』 『晃くんは僕を好きでいてくれて、傍にいてくれる。 それは分かってる・・・分かってるのに 時々すごく不安になっちゃうんだ・・・。』 『遊、大丈夫だよ。・・・俺も同じだから。 俺も不安はあるよ。 でも、英道と一緒にいたいから・・ 難しい事、考えるのやめて 今の幸せが続くんだって信じる! だから・・・!遊もそうしよ!?』 『晴臣さん・・・ うん。そうだね。僕も信じる事にする・・・。』 そう言うと、遊は やっと・・ 少しぎこちないけど・・・笑顔を見せてくれた。 いつも お互いを大切にしてて、 仲がいいだけじゃなくて自立もしてて、 羨ましくて羨ましくて・・・俺の理想の2人。 この2人がいつか離れるなんて、考えられない。 遊の生い立ちが そう思わせるのかな。 遊に ツラい過去があったなんて・・・ 全然 知らなかったし感じた事もなかった。 何となく、あたたかい家庭で 普通に家族に愛されて、大事にされて 育ったんだろうな・・・なんて思ってた。 だって・・・ いつも穏やかに優しそうに笑ってるから。 なんだか切なくなって、遊に抱きついた。 ホントは抱きしめてあげたかったんだけど・・・。

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