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贅沢な悩み☆25
* * * 晴臣・side * * *
顔を上げると、女の子の2人連れがいて
その内の1人が 何でだか 赤い顔をして
モジモジ 体をくねらせながら
英道に話しかけていた。
英道も 何でだか ニコニコと、その子を見ている。
────ムカ。
なんで笑ってんだよ!
英道のヤツめっ!!
『あのっ!何か用っっ!?』
『あの~、よかったら一緒に廻りません?』
俺を無視して女の子は英道に話しかける。
─────ムカムカッ!
うぐぐ・・・・!
逆ナン?
これって、逆ナンてヤツですかぁ~?
ムカつく~!!
『廻りません!』
英道が答えるより前に、
割って入って俺が叫ぶと・・・
英道に話しかけていた子ではなく、
もう1人の女の子の方が
英道には見えないように俺を睨み付けてきた。
『あら、弟さんかしらぁ?
ボク、ちょっと黙っててね?』
『・・・・・・・・・・・・は?』
弟さん?
ボク!?だとぉ?!
───ムカムカムカ!!
なんだ、コイツらっ!!
『ふはっ!』
『─────っ!!』
────ムカムカムカムカッ!!
何故、そこで笑う!英道!!
腹が立って英道にも文句を言ってやろうと
思った、その時
『ごめんね。こいつ、弟じゃないし。
君らと廻る気もないから。』
英道が やっと 口を開いた。
『え~?』
『なんでですか~?』
『はは。答える義務ねぇし。
───つーか、消えて?』
冷たい その一言に、
みるみる顔色の変わる女の子たち。
『なっ、何よそれっ!』
『もしかして・・・ホモっ!?』
『キモッ!死ね!』
『ホモやろう!バーカ!』
豹変した女の子たちは
とても女の子とは思えない口汚い言葉を
代わる代わる浴びせ
足音も高らかに去っていった。
『ほ、ほぇー。怖っ・・・。』
『ハル、歩けるか?もう行こう。』
『あ、うん。』
『しかし、弟さんかぁ。』
『うるさい!、ヘラヘラしやがって!』
『だから、ちゃんと断っただろ?』
『う・・・・うん////。』
『行くぞ。』
そう言って、手を差し出され・・・
俺は ためらわず その手を握った。
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