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贅沢な悩み☆27

* * * ~回想~ 晴臣・side * * * 調子が戻った後は なんだかんだで英道も俺につきあってくれて 色んな乗り物に乗った。 怖そうだったり酔いそうなのはやめたけど。 ────ただ、 どこへ行っても、 何に並んでても、 しまいにゃ歩いてるだけでも 何故なんだか、やたらと 女の子に声をかけられる英道。 中には、迷って場所を尋ねてきただけの人や " 写真を撮って欲しい " って カメラを渡してきた人も何人かいたけど、 あとは、ほぼナンパ。 そんなに話しかけやすい顔なんだろうか、 こいつの顔は。 確かに、まぁ男前だとは思うけど・・・。 女の子の目に写る英道がどう見えてるか、 なんて・・・俺には分からないだけに なんだか面白くない。 全部、断ってくれるからいいものの・・・ やっぱり、面白くはない。 『・・・そろそろ昼だな。』 『じゃあ、もう行こっか。』 『ああ。』 遊たちとの待ち合わせ場所に向かおうと 歩き出した時だった。 また、女の子・・・今度は3人組が俺たちに・・ いや、英道に向かって来るのが見えた。 『あの~、○○さんですか?』 言われたのは、そこそこ有名なイケメン俳優の名前。 『違いますよ。』 『えぇー!?似てるって言われません?』 『・・・・まぁ、たまに。』 『えー? 違うんですか?ホントに?』 キャイキャイ騒ぐ3人組。 どいつもこいつも そうなんだけど・・・ 俺の事はガン無視なのだ。 そっか、そう言われてみれば○○に雰囲気が 似てるかも。 そいつもテレビで観る限り 気取らない気さくなキャラっぽいから 英道も話しかけやすく見えるのかな・・・? だからって、俺は面白くないっっ! 『英道!行くぞっ!』 『おう。じゃあ・・・』 英道が軽く手を上げてから 俺の方へと来ようとした・・・のだけど 3人組の1人が 英道の腕を掴み、それを阻止した。 ──ムッカ~ッ! ガマンの限界にきた俺は 英道と3人組の方へとズカズカ歩いていき 英道を掴む腕を引き剥がし自分の方に引き寄せた。

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