400 / 761
贅沢な悩み☆30
* * * 晴臣・side * * *
『・・・ってな事があったんだよ~。』
『あー、・・・そうなんだ・・・。』
困ったように笑う遊。
こんな話、聞かされてもリアクションに
困るよなぁ、確かに。
でもさぁ・・・・
『俺って頑張ったら女に見えんのかな。』
そう、ぼやいてみる。
───と。
『えっと・・・
そのニット帽かぶってると・・・・見えるかも。』
『え?これ??』
体を起こして、帽子に手をやる。
これは、さっき英道が買ってくれたもの。
「寒いから かぶってろ」って。
白色で、てっぺんに大きなボンボンが
ついてて・・・すっげー温かいんだ!
『うん。かわいいよ?』
『・・・・え・・・』
かわいいって・・・・・。
遊に言われると・・・腹立つどころか
照れるんだけど・・・/////。
『ゆ////、遊は・・・声かけられたり しなかったのかよ?』
照れくささを誤魔化すように聞いたのだけど
遊は、あっけらかんと答える。
『僕が~!?あはは。ないない。』
『・・・えー?そう?』
遊も頑張ったら女に見えそうな気が・・・
・・・・・・・・。
しないな。うん。
スタイルいいし、キレイな顔立ちだけど、
どっからどう見ても男だしな。
背ぇ、高いし。
・・・・・高いし。
『遊ぅ~、お前 何㎝ある?』
『んー? 身長? 170。』
『・・・晃は?』
『えっと・・・確か173㎝くらい・・・』
『はぁ・・・・すげぇな・・・』
俺だけ160㎝台かよ・・・・。
ちょっとだけ 凹んで、またテーブルに
伏せようとした時、
『因みに俺は 186㎝だ。』
ハンバーガーや飲み物を手に
英道と晃が戻ってきた。
ともだちにシェアしよう!