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贅沢な悩み☆35
* * * 晴臣・side * * *
『晩メシ どうする?』
2人が帰った後、途端にソファーに
ダラしなく寝っ転がって、
「ウオー」ってライオンみたいな欠伸をしながら
英道が聞いてくる。
『俺、作る!!』
張り切って手を上げると、
『お前、元気だな・・・。
別に、宅配ピザとかでも俺はいいんだぞ?』
『ピ!ピザ・・・!?』
英道の一言に、心が動く。
───ゴクリ。
ピザ・・・美味 そう・・・。
サラミにトマトに
とろとろチーズがとろとろ・・・
チーズ・・・・・・
はっ。
『い、いや!昼がハンバーガーだったから、
夜はちゃんとしたもの食べないと!』
ピザへの想いを経ちきり、勇んでキッチンへ。
蔵庫を開けて、中を確認しながら
献立を考える。
昨日の肉じゃががちょっと残ってるし・・・
ご飯炊いて、味噌汁 作って、
あとは・・・なんにしよ?
英道が、「とんかつ食べたい」って、豚肉
買ってたな・・・。
でも・・・
とんかつ・・・揚げ物・・・・・
俺にとっては、
揚げ物は まだハードルが高いんだよな・・・・。
『・・・うーん。』
豚肉のパックを手に取り、悩んでいると、
『なに、どした?』
『わーっ!』
いつの間に来たのか、いきなり後ろから話しかけられて、肉のパックを落としてしまった。
『な、な、な・・・!』
『あーあ、何やってんだよ~。』
『ア、アホ・・・!ビックリすんだろ・・・!』
英道がパックを拾って、渡してくれる。
『水 飲みにな。とんかつ?作ろうか?』
『え・・・・でも、お前、疲れてんじゃん。』
『まぁな。・・・・なら。』
───と、英道が教えてくれたのは
豚肉に塩コショウして、なんとマヨネーズを塗る!
・・・・っていうもの!
しばらく置いてから、油をひかずにフライパンで
焼けばいいんだって!
なんかの本か、テレビで見たらしい。
じゃあ、あとは簡単にキャベツの千切り・・・
( 俺がやると百切りくらいだけど )でいっか。
キャベツを切って、
豆腐とワカメの味噌汁を作って、肉を焼いて
皿に盛りつけた ちょうど そのタイミングで
ご飯が炊き上がった。
なんかなー。
こういう風に、何もかもがバシッと上手く決まると
それだけでガッツポーズしちゃうくらい
嬉しかったりするんだよなー。
俺って単純・・・・。
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