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贅沢な悩み☆37
* * * 遊・side * * *
新見さん・晴臣さんと別れて
のんびり駅に向かうと ちょうどタイミングよく
電車が来て、しかも乗った車両に空席があったりして、すごく楽をした気分で家に帰って来れた。
『晃くん、晩ごはん何 食べたい?』
『ん~、そうだなぁ・・・・。』
冷蔵庫を覗きこんで、悩んでいると、
急に、晃くんが後ろから僕をギューッて
抱きしめてきた。
『遊。』
『んー? なに~??』
『だから・・・俺が今、1番 食べたいのは、
ゆ・う。』
『え・・・・?え?・・・・え?僕・・・/////?』
『うん。』
『え・・・・///// 』
『だって、昨日 離れて寝たし・・遊不足。』
『あ・・・・・・/////。』
───それは僕も一緒だよ・・・////
でも、こういう事をいつもストレートに
伝えてくれる晃くんて・・・すごいなって思う。
すごく嬉しい。
『あの、晃くん・・・・』
『ん?』
『ちょっと離して?』
『え・・・。・・・あ、ごめん。』
腕が離れたので、くるりと晃くんの方へ向くと
ちょっと悲しそうな顔をした晃くんが見えた。
『遊、疲れてるもん・・・』
と、晃くんが言い切る前に、今度は僕の方から
思いっきり晃くんに抱きつく。
『わっ!え?ゆ、遊・・・!?』
『えへへ・・・。僕もー。』
『へ・・・・?』
『僕も、晃くん不足・・・。』
そう言って、いつものように晃くんの胸に
顔を擦りつける。
やっと、僕の言葉の意味を分かったらしい
晃くんの腕が、力強く僕の背中に回された。
『遊!もう・・・かわいい!大好き////!』
『僕も・・・大好き・・・///』
抱き合うだけで、心が満たされて
温かくなっていく。
こんな時・・・
もう何にも言わなくても、
お互いが、どうしたいのか
どうしてほしいのか分かる・・・。
でもね?
今は僕からしたいから・・・。
晃くんを見上げ、にっこり笑ってから、
晃くんを引き寄せて、
・・・・自分からキスをした。
大好きだよ、って気持ちを込めて。
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