＊ ＊ ＊ 晃・side ＊ ＊ ＊ あんな熱烈なキスをしておいて･･･。 俺の部屋に入るなり、ベッドに押し倒した ところまでは思惑通り･･･だったのだけど。 甘いムードになるかと思いきや、 逆に押し倒されてしまい、 今、遊は俺のお腹の上に座って 妙に ハイテンションで喋りまくっている。 お陰で何があったのか、少し理解できたのも 事実なのだが。 そんな訳で、 遊の話を要約すると。 今日の仕事終わりに 急きょ 事務所 兼 休憩室で、 皆で飲み物やおつまみなんかを持ち寄って 簡単な飲み会をする事になった。 遊は、形だけ参加して すぐに帰ろうと思ってたけれど 隣に座った「先輩」人に コップに入った飲み物を勧められた。 それが、例の苺のジュース(おさけ)。 甘くて美味しくて すすめられるまま何杯か飲んでいると なんだかフワフワ気持ちよくなってきて･･･ そのタイミングで先輩が「送ってあげる」と しつこく声をかけてきた。 ･･けれど、やたら体を触ってくるのが その人が すごーく気持ち悪くて つい、(軽く) 突き飛ばしてしまったら･･･ 先輩はなぜか倒れ込んだまま動かなくなった･･･。 心配しつつも、これ幸い、帰ってしまえ！と カバンを手にした時、苺のジュースが目に止まった。 そうだ！これ、美味しかったから晃くん(オレ)にも 飲ませよう！ ───と、何本かもらって帰ってきて･･･ また１本 空けてしまった──と、いう事らしい。 うん。 なるほどね。 まあ、 大体は理解できたんだけど･･･ なんで遊は白猫になったの？ 聞いてはみたけど遊は俺の話なんか 聞いちゃいない。 つまり、ここの経緯が スッボリ抜けてるもんだから 何故にゃんこなのか･･･が、さっぱり 分からない。 まあ、でも可愛いからいいんだけど♡ 俺以外、見てないし。 それにしても･･･ やたらと遊に酒をすすめた「先輩」が気になる。 気持ち悪いくらい体を触ったりとか 絶対、ソイツ 遊に気がある！！ だって、俺の遊は世界一、いや宇宙一 可愛いからっっっ！！！ くそぉーっ！！ 俺の遊を酔わせて、どうする気だったんだ！ 送る、とか言って、ナニする気だったんだ？！ くーっっ！！ 許せんっ！！