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酔っぱらいにゃんこ♡21

♡♡♡ 遊・side ♡♡♡ ───後日。 『あ、篠宮くん!』 『・・・・・・・どうも・・・。』 バイトに来ると、例の先輩が休憩室にいた。 「2人きりになるな」って 晃くんに強く言われてたから つい警戒してしまう。 まぁ、 こんな所で「何か」も ないだろうけど。 『あの、この間はごめんね~?』 『・・・それは、なんに対しての、ごめんですか。』 『あー・・・えぇと、お酒 飲ませた事?』 『目的はなんだったんですか?』 じーっと睨みながらきつく問い詰める。 と、慌てたように、先輩は言い訳を始めた。 『えと、違うよ!?酔わせて変な事しようとか、 そんなんじゃなくて!・・・あの・・・その・・、 なんというか、その・・・・・えーと・・・・・』 『・・・・・・・・・・。』 あー、もー。 言い訳はどうでもいいから さっさと結論を言って欲しいんだけど。 先を促すように、さらに睨む。 『ああ!待って!怒んないでっ! あの、あのね?えーと、し、白猫のさ・・、 コスプレをして欲しかったんだ! 可愛かったから、その・・・・写真 撮りたくて・・・!』 『はぁ?なんで、そんな事・・・』 『篠宮くん、あれ、1回しか着なかったからさ。 写真 撮らせてくれなかったし・・・・ とにかく、ごめん!』 両手を合わせて、下を向いて「ごめん」の ポーズを必死でする先輩。 『意味が分からない・・・。 先輩、写真撮りたいなんて言ってましたっけ?』 『え?あ・・・写真 撮りたかったのは、 佐々木さんなんだ。』 『佐々木さん?』 『えーと、巫女のコスプレしてた・・・』 『巫女・・・?・・・巫女・・・・・、ああ! そういえば写真 撮らせてって すごく しつこく言われた気が・・・。』 『あ・・・ははは・・・うん・・・そう、その佐々木さん。 えと・・・実は俺、彼女とつきあってるんだよね。』 『・・・・?はぁ・・・・・』 だから、なに?? 『彼女がどうしても写真撮りたいって言っててさ。 篠宮くんはきっと、まともに頼んでも着てくれなさそうだから、いっそのこと酔わせてみようかって・・・ ───────ひぃっ!っっ!ご、ごめんっっ!!』 思わず、拳を握りしめ 胸の辺りに持ってくると 先輩はみるみる青ざめ、後ずさって行く。 ものすごいスピードで下がっていって ロッカーに激突して前のめりに倒れた。 『ごめん!ホントに、ごめんっ!』 そのまま、土下座をして 床に頭を擦り付けて謝ってくる。 『・・・・・・・・。』 うーん。 一応、反省してるみたいだし。 何もなかったし? 結果、白猫のお陰で 晃くんと、ニャハハ♡・・・だったし? うーん。 まぁ、いっか。

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