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誤解と誤算★31
* * * 遊・side * * *
んー。
んんー。
んー
眠く・・・ならない。
昨日から 散々、寝たせいか
全く、全然、少しも眠気が来ない。
んー。
どうしよう・・・・。
ゴロゴロ寝返りをうって、なんとか寝ようと
目を閉じてはみるけど・・・
眠くないし・・・寂しい。
でも、晃くん忙しそうだし・・・。
ガタガタ聞こえる音に耳をすます。
うん・・・・忙しそう。
どうしようかな・・・。
あ、羊でも・・・数えてみる?
羊が1匹、羊が2匹・・・・羊が・・・
んー。つまんない。
あ、晃くんにしてみようかなぁ。
それなら楽しそう・・・
えーと。
晃くんが1人、晃くんが2人、晃くんが3人
・・・晃くんが増える~♪
えへへ~♡
顔が綻んで、ニマニマ。
結局、眠くはならなかったけど
寂しさは回避できた・・・♡
さ。も1回 数えようかなー
───と、その時・・・
突然 バーン!とドアが開いて
晃くんが部屋に飛び込んできた。
『ゆーっ、ゆーっ!!大変っ!』
『にゃ・・・っ!なに・・・っ!?』
か、噛んだっ・・・/////!
急に入って来るんだもん・・・!
『ね、ね!ちょっとだけ起きれる?』
『う///?うん・・・』
なんだろ・・・。
『こっち、来て来て♪』
『ん・・・なぁに?』
毛布ですっぽり包まれて窓際へ連れていかれる。
晃くんが「ジャーン」って
楽しそうにカーテンを開ける───と
『・・・・っ!わぁー!』
『ね?すごいでしょ!!』
目の前に広がるのは・・・・・
真っ白な世界。
『わ、雪だー!すごい!いつの間に・・・!』
『明け方から降ってたけど・・・
昼間に こんなに積もるなんて珍しいよねー。』
『うん!』
『洗濯物、干そうと思って窓 開けたら
ビックリ!だよー。
電車も動いてないらしいし、ゆっくり休めるね。』
『うん・・・』
『さ、ベッドに戻ろうか。』
『うん・・・ね、ソファーじゃダメ・・・?』
『ん?何が?』
『ベッドじゃなくて・・・』
『あー・・・。もしかして眠れない?』
『うん・・・。』
『そっか~。でもなぁ・・・治りかけが
大事だからなぁ・・・。』
『・・・う。だ、だよね・・・。』
ダメかぁ・・・
仕方ないよね・・・。
早く治さなきゃ、だし。
僕は、晃くんに見えないように
そっと・・・小さくため息をついた。
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