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誤解と誤算★39
* * * 遊・side * * *
その後も、ずっと抱きあって、じゃれていた
僕たちだけど・・・さすがに空腹には勝てず、
お昼ご飯を食べるため、キッチンへと移動した。
今度は、僕も一緒に行く事はOKしてくれた晃くんだけど、やっぱり毛布でぐるぐる巻きにされてソファーに座らされた。
『ツラくなったら横になってね?』
『うん。』
キッチンへと歩いていく晃くん。
何を作ってくれるのかな・・・。
あまりしたことない経験にワクワクする。
時計を見ると、もう3時だった。
どおりで お腹が空くハズだよね。
『お待たせ!』
あっという間に出てきたのは、
蒲鉾とネギがのったシンプルな うどん。
ホカホカ湯気を立てる うどんは、僕の食欲を刺激する。
『美味しそう・・・。』
『いやー、スープは市販のヤツだから。』
『ううん。嬉しい!ありがとう、晃くん。』
『へへ、うん。食べよ!』
温かくて、美味しくて、夢中になって食べていたら
晃くんが じっと僕を見ているのに気がついた。
う・・・。
は、恥ずかしい・・・////
『よかった・・・食欲も戻ったし
もう ホントに大丈夫そうだね。』
頬を撫でられて、一気に体温が上がる。
うどんより、毛布より、晃くんが 1番
僕を温めてくれる。
『う、うん・・///だ、だいじょぶ・・・』
『あはは。真っ赤。可愛いー。』
『も、もう・・・////』
『可愛いー。』
これは、さっきの仕返しなのかな・・・///
「可愛い」を繰り返す晃くん。
それでも箸は止まらなくて、スープまで
飲み干した僕を、晃くんが頭を撫でて
誉めてくれた。
僕も、子供みたいに 晃くんに ずっと
くっついて 甘えて・・・
熱を出して こんなに幸せな日は
今までなかった。
晃くんが いてくれてホントによかった。
誤解も・・・解けたし、ね。
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