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最強の来訪者☆7

* * * 英道・side * * * じっと俺を見据え凛と立つその姿は 確かに凄みを利かせていて 多少 恐ろしくは見える・・・が 俺は負けない。 負けるわけには いかない。 『俺は、ハルと付き合ってます。  男同士ではあるけれど真剣だし  本気で愛してるんで 一生 手離す気はありません。』 『・・・っっ////!ひ、英道・・っ・・!』 涙を浮かべ、俺をすがるように見つめてくるハル。 感動の涙なのか まだ残る恐怖の涙なのかは分からないが ・・・・・・かわいいじゃねーか。 『・・・・なるほど。そうゆう事なのね。』 『突然の事で、すぐに理解を頂けるとは  思ってません。あなたにも・・・ハルの家族にも。  でも、許して頂けるまで  何度でも頭を下げる覚悟は出来てます。』 真っ直ぐ、目を反らさずに想いを伝えると、 彼女の体を包むトゲのような冷たい空気が フッとほんの少し緩んだ気がした。 『・・・・晴臣。』 『はっ!は、はははははいっ!』 『あなたはどうなの?』 『俺・・・、俺も英道が好きっっ!  だから!死ぬまで傍にいたい・・・!です!』 『・・・・・・・・・そう。』 そのまま、顎に手をあてて動かなくなる ハルの姉ちゃん。 しばらく無言の時間が続く。 そして・・・ 『晴臣。』 『は、はいっ!!』 『私、手土産を忘れて来てしまったわ。』 『は・・・・、はい!・・・え?』 『晴臣、買ってきてくれる?』 『はい!・・・・え?・・・・・お、俺・・・が?』 『ええ。晴臣、あなたが。』 『え、・・えぇ・・・っ!?』 黒ブチ眼鏡をずり上げ、 不敵に頬笑む姉ちゃん。 なんか・・・、 とんでもねー事になりそうなんだけど。 大丈夫か?

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