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最強の来訪者☆9

* * * 英道・side * * * 『さて、邪魔者は居なくなったことだし~?』 『・・・・・・・。』 おいおい、邪魔者って。 ・・・つーか、 ハルを追い出した事、隠しもしねーのな。 『時間はたっぷりある事だし・・・  座っても よろしいかしら?』 『───ああ。どうぞ。』 ソファーに座るよう勧めたが、首を振って ダイニングテーブルの方へ座った。 『私、ソファーって、フカフカしてて  落ち着かないの。』 だ、そうだ。 まあ、コイツの好みなんて どうでもいいけど。 とりあえず、コーヒーでも淹れるか・・・ と、キッチンへ行こうとするも またもや止められた。 『そうゆうのは後でいいから  あなたも座って下さいません?』 『・・・はあ。』 チッ。 いちいち うるせーな。 なーんて思ったのは心の奥底にしまって、 素直に 真向かいに座ると、やっと満足したように 薄い笑みを浮かべた。 『こほん。そうね・・・まずは、』 ・・・・・何を言われるかな。 さあ、来い!受けてたってやるぜ! 顔はあくまでもポーカーフェイスで。 心の中は、やり合う気満々で待っている 俺の予想とは違って・・・ 『まずは、晴臣を痴漢から、そして強姦魔から  助けて下さって、ありがとう。』 と、深々と頭を下げられた。 『申し遅れました、わたくし晴臣の姉、  高岡 桜子(さくらこ)と申します。  いつも晴臣がお世話になっております。』 『は・・・・・、あ、いや・・・あ。あの俺は』 俺も自己紹介しようとすると・・・ 『新見 英道さん、ですよね?』 『は・・・・・?はい。』 おっと・・・? 名前も知られてんのか。 ハルが その辺の所までは話したのか それとも俺の事を・・・調べたか。 まあ、どっちでもいいけど。 調べられてマズい事なんかねぇし(今は)。 『・・・お察しのとおり、あなたの事は  詳しく調べさせてもらいました。  弟の身の安全を知るためには当然の事ですし。』 『ハルの身の・・・安全?』 『ええ。あなたは晴臣にとって  危険な存在ではないようです。』 『・・・・・・・・・・。』 ────ムカ。 身の安全とか、危険な存在とか いちいち失礼だな。 『それから、両親から、あなたたち2人の事を  許すか許さないか、(わたくし)に一任されております。』 『・・・一任?』 『つまり、あなた達の運命は  わたくし次第という事です。お分かり?』 『・・・はあ。』 つまり、コイツに許可もらえりゃー 堂々と付き合えるって訳だ。 ・・・かなり手強そうだが。 だけど、 敵は 強ければ強いほど 闘いがいがあるってもんだよな。 ふはははっっ♪ 燃える! 燃えてきたぜっっ!!

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