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最強の来訪者☆11

* * * 英道・side * * * ・・・なんだ? コイツ、何者だ? 今の「英道」って言い方・・・・・が なんだか昔から 俺を知ってるような、 そんな感じを受けた・・・・・ 『ふふっ。  分からないかしら?・・・私の事。』 桜子は、俺を見ながら面白そうに笑う。 『・・・・誰だ?俺を知ってんのか?』 『・・・・・さあ?よく見て思い出して?  ひ・で・み・ち♡』 『・・・・・っ!!』 ────はあっ!? 『あ、でも・・・どうしても分からないなら  ヒントでも差し上げましょうか?』 ───はああぁっ!? なんだ、その上から目線はっ!! あー、ムカつくっ!!クソが! なーにが「ヒント」だ。 バカにしやがって。 『チッ。いらねーよっ!!』 とは言ったものの マジで・・・・・誰?コイツ。 さっきから ずっと頭ん中 かき回して 思い出してるけど・・・まったく出てこない。 って事は(確信はないけど) 俺の知ってるヤツではない・・・・・ ────あ。 もしかして・・・・・ 昔 遊んでた頃に会ったヤツ とか? うーん。 でもなぁ・・・・・ あの頃は 一晩だけの割りきった関係ばっかだったし 後腐れのない相手を選ぶようにしてたし 連絡先も交換しなかったし・・・・ それに、いくら遊びまくってても こんなの(って言ったら悪いけど)は 相手にしてない・・・ハズ。 ───じゃあ、誰よ? なんとか思い出そうと、記憶を探り直しつつ 桜子を凝視していると 桜子が 黒ブチ眼鏡を ゆっくり外した。 『もー、やだ。ホントに分からないの~?』 『・・・・・・うるせぇ』 誰だかは思い出さないけど マジで、ムカつく。 もう知らんっ!! お前なんか見たことねぇ!! そう言ってやろうとした、その時・・・ 桜子は、とんでもない事をのたまいやがった。 『失礼ねぇ。元カノの私を忘れちゃうなんて。』 『・・・・・・・・・・・・は?』 元・・・・カノ? 元カノ?・・・・コイツが!? とんでもない爆弾発言に・・・・ 俺は固まって 何も言えなくなる。 『まぁ、10年以上も前だから仕方ないか~。』 『・・・・・・・・・・・・ はぁ?』 ちょっと待て! 10年以上 前?? って事は、高校生の頃!? 『・・・つきあってた?』 『ええ♪』 『俺と・・・・お前が?』 『そうよ~♪』 『・・・・・・・・・・・・』 10年前・・・・ 高校生・・・・ ・・・・・・いや。 絶対、つきあってねぇ! 『ウソつくな!  お前と付き合ってたなんて記憶にねーし。  誰だ、てめー!!』 『あら、失礼な。よーく見て?  いつも「さくら」って呼んでたじゃない。』 『さくら・・・・・?』 さくら・・・・ 高校生の頃・・・・ さくら・・・・さくら・・・・ あ。 『あ───っっ!お前!さくらかっ!!』 『やっと思い出した~。  やれやれ、時間かかったわねぇ。  やっぱり年のせいかしら?』 『やかましいわっ!!』 あああ!そうだ、思い出したっ!! 俺・・・知ってた、コイツの事! さくら・・・・ さくら・・・・ って・・・・ 思い出したのは良かったけど うわ・・・・ ・・・・・・・・最悪。

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