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最強の来訪者☆13
* * * 英道・side * * *
『────そう。・・・まぁ、本気みたいだし
許してあげてもいいわよ?』
『・・・マジで!?』
『マジ。両親は私が説得する。』
『マ、マジでっ!?』
桜子は、任せなさい、とばかりに親指を立てる。
それから、ふと 微妙な笑みを浮かべて・・・
『・・・・晴臣ってねぇ・・・、多分、だけど
女の子とは つきあえないと思うのよね・・・』
なんて事を言いだした。
『つきあえない?どういう事だ?それ。』
確かに、誰かと つき合うのは
俺が初めてだって言ってたけど・・・
それは ただ単に出会いがなかっただけだろうって
思ってたんだけど・・・
違うのか?
『そんなに深刻な事じゃ・・・
あぁ・・でも晴臣にとっては深刻なのかな。
あのね?晴臣にはあと2人、姉がいるの。』
『ああ、うん。』
『1人は、翠子(みどりこ)。
晴臣に女装させるのが生き甲斐なの。』
『・・・は?』
『もう1人は菫子(すみれこ)。
晴臣の体を いじくり回すのが趣味なの。』
『・・・はあ?』
『そして私はねぇ・・・
晴臣を恐怖で支配するのが大好きなの。』
『え・・・。恐怖?・・・・・・って、お前!
根性悪っ。昔と変わってねぇ!』
『うふふ♡だってね~?
あの子、怯えてる姿がすっごく可愛いのよー。
小動物みたいで。』
『あー、それは確かに・・・』
『でしょ?でね?・・・そんな姉に囲まれて、
異常な愛情表現 受けてたからなのかな?
ちょっとした女の子恐怖症になっちゃって~。
就職したと同時に家を出ちゃったのよね~。』
『・・・・・・・・・』
ま、そりゃ そうなるわな。
トラウマ、恐るべし。
『その後は あんまり連絡もしてこなくて、
ムカついて・・・じゃなくて、
気になって様子を見に行ったら、
なんだか様子がおかしくてね?
聞いても答えないからムカつ・・・じゃなくて
優しく聞いたら やっと痴漢にあった事とか
男に襲われそうになった事を話してくれたのよ。』
『ああ・・・・。』
思い出すと、俺もツラくなる。
あの光景は目に焼き付いていて
一生 忘れないと思う。
当事者のハルは・・・
俺なんかより、もっとツラくて
怖かったろう。
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