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最強の来訪者☆33

* * * 英道・side * * * 数分後。 『コ、コホン・・・////』 『あ、あのぉ・・そろそろ・・・////』 『『─────っっ』』 ───はっ。  戸惑ったようなハルの両親の声が聞こえて (やっと)我にかえった。 し、しまった・・・。 嬉しくて つい、 ずっと抱きしめてたっ!! (思春期の青いガキか!恥ずっっ!!!) 『あ、ああああの・・・!す、すみません////』 うわー!くそ! めっちゃ 恥ずいっ!! ハルの肩に手をおいて、離そうと・・・したのだが ハルが ギューギューしがみついてきて 俺から離れようとしない。 『??おい・・・ハル・・・?』 いつもなら、こういう状況だと 自分から離れていくだろうに ハルらしからぬ行動によくよく顔を見れば・・・・ 表情は見えないものの 耳が これでもかってくらい真っ赤に染まっていて。 ・・・ははあ。 なるほど。 両親(おや)が見てる前で、 俺と抱きしめ合ってるのを見られたから 恥ずかしいんだな。 ったく・・・ 苦笑いで、ハルの両親を見れば あちらもハルの心の中が手に取るように分かるようで 「そのままでいい」と、離そうとしていた俺を 手で制した。 それどころか 『私たちは帰るから。』 『晴臣、またね。』 と、リビングを出て行こうとする。 『え?も、もう?ですかっ!?  いや、あの・・もっと ゆっくりしていって下さい!  あ、あの・・・あ、コーヒー!  今、コーヒー淹れますから!』 慌てて引き留めるが ハルのお母さんは キレイに微笑み 『そんなお気を使わなくて大丈夫ですよ。  それより、今度はうちにいらして下さい。  腕によりをかけて ご馳走 作りますから。』 と、丁寧に頭を下げて 姉たちを連れて リビングを出てしまった。 『───あ。おい、こらハル!帰っちゃうぞ?』 『・・・・・・うー//////』 ハルは唸るだけで動く様子はない。 仕方なく、ハルを抱いたまま引きずって 玄関へと移動。 ・・・・ったく。 どんだけ 恥ずかしがりなんだか。

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