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イケメン王子の誘惑☆21
* * * 遊・side * * *
イライラはするけれど
それでも 必死で可愛く見せようと頑張っている?
王司さんを見ていると───
「まあ、仕方ないかぁ・・・」と、
グッと拳を握りしめ、見守ることにした。
『お魚、かわいいねー♡』
『ん?・・・・・・そうか?』
『や。お、美味しそうだねー(汗)。』
『ん?・・・つか、食えんの?これ。』
『あははー、食べてみたいなー(汗)?』
『は?いや、俺は別にいい。』
『さ、刺身とかよくないー(汗)?』
『・・・・・・なんだよ、腹減ってんの?』
『ふ・・・ふふ、だ、大地ってば面白ーい(汗)。』
←無理やり はにかむ王司さん。
『・・・・・・どこが?』
←不審がる大地さん。
うわー
雲行きが怪しくなってる・・・・・・
まぁ、確かに
メモのとおり、晃くんや僕が言った台詞を
大地さんが そっくり そのまま言ってくれるハズもなく
なんとか会話を成り立たそうとした結果
どんどん会話は噛み合わなくなって・・・・
棒読みになる王司さん。
心なしか
キラキラもくすんできている気が。
『・・・なに?お前、さっきから変だぞ?』
大地さんも王司さんの違和感に
気がついたみたい。
────と、
王司さんが涙目で すがるように
僕を見て
その口が「助けて」と動いたのが分かった。
あーあ。
これは・・・
うーん
どうしたらいいんだろ・・・。
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