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イケメン王子の誘惑☆25
* * * 遊・side * * *
ああ。
なんて滑らか♡
発進、停止、カーブ。
全部が静かで、滑らか。
もちろん、蛇行もしない。
王司さんの運転が
いかに乱暴だったか よく分かる。
乗り心地のよさに、心も体も疲れきっていた僕は
晃くんにもたれて うとうとしていた。
でも、王司さんと大地さんの会話は聞こえていて・・・
『いやー、ちょっと疲れちゃってたから
助かったよ、大地~♪運転 ありがとね♪』
『・・・・まぁ、お前の運転する車に乗ると
乗せられるヤツが 疲れるからな。気にすんな。』
『えー!なにそれ!どういうこと~?』
『ん?そういう事、だけど?』
『う~っ!!ひどーいっ!
そりゃ、ちょっとは下手かなぁって
思わなくもないけど。でも!
運転しなきゃ上手にならないでしょーっ?!』
『うん、だから、俺が付き合ってやるから
他人を乗せるの、やめろって言ってんの。』
『・・・・え!え!?つ、付き合・・・う/////???』
『・・・??お前、なに赤くなってんだ?
俺が言ってるのは・・・運転の事だぞ?』
『うっ・・・///// わ、分かってるって!
他になにがあんのさっっ////!!
なに言ってくれちゃってんの、もー!』
『・・・・・ぷはっ・・・変なヤツ。』
んー。
なんか、いい雰囲気。
仲、いいんだなぁ・・・。
『ね、今日 俺んちで晩ごはん食べない?』
わ。
王司さん、積極的。
『お前んち?』
『うん。刺身、買って帰ろうよ♪』
『・・・・んー。ま、いいけど。』
『やったー!ご飯、俺が炊くから!』
『やめろっ!俺がやる!』
『なんでー?』
『お前、この前・・・水 入れずにスイッチ
いれて とんでもない事になったの忘れたのかっ!!』
『う・・・・・っ、そ、それは・・・・』
『俺に任せろ!
お前は俺に甘えてれば いいんだよ!』
『・・・・・・・・・っ!?
あ、あまえ・・て・・いいの・・・・//////??』
『は?いつも甘やかしてるだろ?
いつもどおりでいいんだよ。甘えろ。』
『・・・・・・・っ・・う、うん/////』
甘──────い。
・・・・・なんなの、この会話。
もう、付き合ってんじゃないの?
この2人。
目はつぶっていたけど、
完全に眠気は吹っ飛んでいる僕だった。
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