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イケメン王子の誘惑☆26
* * * 遊・side * * *
そうこうしている内に、車は
大学の最寄り駅についてしまった。
もうちょっと聞いていたかったなぁ・・・
残念。
なんて思っていたら・・・
『ちょ・・・っ、ごめん!俺、トイレ!』
と、王司さんが慌てて車を飛び出し
バタバタと駆けていく。
忙しいというか、騒がしい人だなぁ。
なんかね・・・・1日 見てて
ちょっとだけ、
・・・ちょっとだけね?
晃くんに似てるところがあるかなー、
なんて
思ったり、思わなかったり。
明るくて、めげないトコなんかね。
ちょっとだけ、だよ?
晃くんの方が断然、素敵だもん。
なんてね~!
えへへ/////
にやける顔を押さえつつ
王司さんが走って行った方を ぼんやり見ていたら
晃くんが運転席へと身を乗り出したのが
気配で分かった。
『あのー。大地さんは・・王司さんのこと、
どう思ってます?』
『ん?王司のこと?』
『あ、晃くん・・・・っ』
また、ストレートに・・・っ!!
晃くんってば・・・!
晃くんは自分の気持ちに正直で
気になることをガマンしない。
空気も読まない。
すごいなーって思う時もあるけど、
ハラハラすることも多くて。
『ていうか、王司さんの気持ち 知ってます?』
『あー・・・・・うん、まぁね。』
『・・・・・・・・・え』
えええっっ!?
し、知ってるの??
『あー、やっぱり。』
『・・・・・・・・・え』
ええええっっ!?
やっぱり??
やっぱり???
『大地さんも王司さんの事、好きでしょ?
これから どうするんですか?』
『・・・・・・・・・えっ』
す、好きなの???
大地さんも王司さんが・・・
・・・好きなの???
『ん?これから・・・・か。そーだなぁ・・・・』
大地さんは、そこで・・・何故か
悪~い顔でニヤリと笑った。
『今は、まぁ・・・アイツ見てるの面白いから、
しばらくはこのまま放置、だなー。』
『『え?』』
ええぇぇぇっっ!?
しばらく、このままって・・・・
放置って・・・
大地さんっ!?
どういうこと!?
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