553 / 761
イケメン王子の誘惑☆28
* * * 遊・side * * *
──次の日。
お昼休みに、晃くんと構内を歩いていたら
聞き慣れた声に呼び止められた。
『遊く~んっ!!』
振り向けば、キラキラした王司さんが
駆けてくる。
あー。
今日もキラキラ全開。
『昨日はありがとー。楽しかったよ♪』
『いえ・・こちらこそ 連れてってもらって
ありがとうございました。』
『ううん!こっちこそ勉強になったし!
ありがとねー。また よろしくね!』
傍まで来ると、眩しいばかりのキラキラ。
そのキラキラは いつもより
輝きを増している気がする。
ん?
増してる・・・?
って、え・・・っ!?
も、もしかして・・・・??
もう、大地さんの気持ちを
聞いた・・・のかな?
わー/////。
うわぁー////。
急展開~!!
・・・あ。
そうだ!
それよりも・・・!
『また・・って、王司さん・・・・・・?』
僕のマネなんかしなくても、
勉強なんかしなくても、
王司さんは王司さんのままが
1番魅力的なんじゃないのかなぁ・・・。
昨日、感じた事を率直に王司さんに伝えると
王司さんは困った顔になる。
『うーん。・・・でもね?
大地とは友達としては仲良しなんだけど~
ここから一歩 踏み出そうと思ったら
今までの自分じゃダメなんだよー!
なんとか可愛いって思ってもらわないと!』
『はあ・・・・。』
ん・・・・・?
あれ?
って・・・事は?
まだ大地さんの気持ち、聞いてない?!
まだ、放置なんだ・・・・。
大地さんてば・・・(ガックリ)。
まだまだ王司さんの頑張りを
楽しむつもりなんだ・・・・。
意地悪だなぁ。
王司さんを見てると
ついつい教えたくなってしまうけど・・・
ガマンガマン。
「そのうち」が早く来るといいね。
友達のままだと思ってる、それでも
前向きに頑張ろうとしてる王司さんの
キラキラを浴びながら、
これからも応援しようって思った。
ともだちにシェアしよう!