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イケメン王子の誘惑☆30

* * * 遊・side * * * ショボンと下を向いている王司さん。 それを見下ろす大地さん・・・は あろうことか ニヤニヤと、可笑しくて堪らないって顔で 笑っていた。 『・・・・・・・・・』 王司さんが顔を上げた途端 パッと真面目な顔に戻る。 『・・・・・・・・・』 えーと。 いつも こんなんなのかな?この人。 意地悪だなぁ・・・大地さん。 そして、なんで気づかないかなぁ? 王司さん・・・ 『とりあえず、今日もお前んち行くから。』 『えっ・・・?ホント////??』 『んで、泊まるから。』 『う・・・わー!ホントにっっ////??』 パアッと花が咲くように笑う王司さん。 キラキラは僕が見ても分かるピンク色に。 分かりやすい・・・。 なんて分かりやすい人なんだ・・・。 大地さんと目が合う。 その顔には「ほら、面白いだろ?」って 書いてあるように見えた。 やっぱり意地悪・・・。 その後、2人は仲良く去っていき、 (その後ろ姿は ラブラブカップルにしか見えないんだけどね。) 残された僕の手には・・・「昨日のお礼」と 王司さんがくれた紙袋がある。 お礼って・・・そもそも僕の方が 保健室に連れてってもらったり、 色々 してもらってばっかりだったのに 申し訳ないな・・・・・ なんて思いながら紙袋を開けると・・・ 中には、ペンギンのボールペンが入っていた。 うわぁ!! すっごく可愛いっっ! しかも、2本! 晃くんとお揃い♪ 嬉しい・・・・っ! 『わあー、晃くん、見て見て!』 『あ、可愛い。』 『ね?』 『んふふー。うん、可愛い♡遊が♪』 『・・・え////』 『ふふ。顔、真っ赤♪かわいー♡』 『・・・・っ//// も、もー////』 『あはは。やっぱ可愛い♪』 『・・・・もっ・・バカ・・・////♡』 『ははは。あ、時間だ。俺らも 行こ?』 『・・・・・・・・・//// うん!』 多分。 あの2人が恋人になるのは、時間の問題。 早く その日が来ることを祈りつつ、 僕は僕で 晃くんとの毎日を大切にしよう。 そう思った。 * * * 遊・side おわり * * *

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