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イケメン王子の誘惑☆33

* * * 晃・side * * * 『マジかっ!!もー!』 思ったよりも 時間がかかって、やっと レストランに戻った。 男子トイレが あんなに混むなんて・・・・! すぐに席に目をやると、 上を向いて考え込む王司さんと、 水槽を泳ぐイルカやシャチを嬉しそうに 眺めている遊。 ああ・・・よかった。 何事もなくて。 (まぁ、あるワケないけどな!) ホッとして、でも急いで遊の元へ。 俺が戻った事にも気がつかず、目を閉じて 真剣に考えている王司さんは・・・ 食事が運ばれてくるまで ずっと そのままだった。 急にどうしたんだろ?? ま、いっか。 ☆ ☆ ご飯の後は、別棟のペンギン館へ。 ペンギンも可愛いけど ペンギンに夢中の遊のかわいいことったら! ・・・萌える♪ 許されるならバシバシ写真を撮りまくって、 永久保存したい!ところだけど・・・今日は、 王司さんが居るからガマンだ、俺。 瞼のシャッターで遊を撮って、脳内に保存。 うはは♪ 俺、天才~♪ ペンギン(と遊)を堪能した後は イルカのショーを見るため、本館へ戻る。 ──と、入り口にいた男の人が こっちに向かって歩いてきた。 誰?と 思っていたら、王司さんの友達らしい。 どうやら王司さんが大地さんに来て欲しくて 写真やらメッセージやら送りまくっていたらしい。 つーか。 『ピンク・・・・・・』 大地さんが来た途端、王司さんのキラキラ オーラが、ピンク色に変わった。 しばらく見ていたけれど ピンク色は増していくばかり。 ・・・なるほど。 王司さんの想い人は、この人だ。 そう俺は、確信した。 ふっふっふ♪ 遊にも教えちゃおー♪

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