558 / 761
イケメン王子の誘惑☆33
* * * 晃・side * * *
『マジかっ!!もー!』
思ったよりも 時間がかかって、やっと
レストランに戻った。
男子トイレが あんなに混むなんて・・・・!
すぐに席に目をやると、
上を向いて考え込む王司さんと、
水槽を泳ぐイルカやシャチを嬉しそうに
眺めている遊。
ああ・・・よかった。
何事もなくて。
(まぁ、あるワケないけどな!)
ホッとして、でも急いで遊の元へ。
俺が戻った事にも気がつかず、目を閉じて
真剣に考えている王司さんは・・・
食事が運ばれてくるまで ずっと そのままだった。
急にどうしたんだろ??
ま、いっか。
☆
☆
ご飯の後は、別棟のペンギン館へ。
ペンギンも可愛いけど
ペンギンに夢中の遊のかわいいことったら!
・・・萌える♪
許されるならバシバシ写真を撮りまくって、
永久保存したい!ところだけど・・・今日は、
王司さんが居るからガマンだ、俺。
瞼のシャッターで遊を撮って、脳内に保存。
うはは♪
俺、天才~♪
ペンギン(と遊)を堪能した後は
イルカのショーを見るため、本館へ戻る。
──と、入り口にいた男の人が
こっちに向かって歩いてきた。
誰?と 思っていたら、王司さんの友達らしい。
どうやら王司さんが大地さんに来て欲しくて
写真やらメッセージやら送りまくっていたらしい。
つーか。
『ピンク・・・・・・』
大地さんが来た途端、王司さんのキラキラ
オーラが、ピンク色に変わった。
しばらく見ていたけれど
ピンク色は増していくばかり。
・・・なるほど。
王司さんの想い人は、この人だ。
そう俺は、確信した。
ふっふっふ♪
遊にも教えちゃおー♪
ともだちにシェアしよう!