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イケメン王子の誘惑☆35
* * * 晃・side * * *
すっかり吹っ切れた遊と手を繋いだままで
イルカのショーを楽しんだ後は
まだ見ていない大地さんのために、もう1度
全部 見て回る事にした。
2度目でも全然、楽しい。
しかも今度は、ずっとピッタリ後ろにくっついていた
王司さんがいないから、遊と2人。
やっとデート気分を味わえる♪
嬉し・・・
『わー!大地~、サメ~♪』
←小首を傾げて笑う王司さん。
『あ!エイだ~♪』
←相手の袖を引っ張る王司さん。
『わ!おっきい魚~♪』
←ガラスにへばりつく王司さん。
・・・・え?
ええ?!
『・・・・・・・・・・。』
唖然として声も出ない俺。
なんか・・・これって。
さっき、遊が俺に言った
そのまんま
な、気がするんだけど・・・?
あ!このためにメモ録ってたのか!
しかも、目一杯、かわいく!を
目指してるのが 丸分かりで・・・
かなり ぎこちないんですけど。
かなり わざとらしいんですけど。
そしてキラキラが鬱陶しいってば。
ん?
うっすらと、
遊から漂う冷気を感じた。
『・・・・・・・・・・(怒)。』
おお。
遊、怒ってる・・・。
好きな人に可愛く見られたいっていう
王司さんの気持ちは分からなくはないけども。
過剰なマネをされて怒る遊の気持ちは
もっと分かる。
さて、どうするかな・・・・。
心配しながら見ていると
イライラしつつも グッと拳を握りしめ
なんとか耐える遊。
遊の心の葛藤が見えて、ニヤけてしまう俺。
やっぱり遊はかわいいなぁっ!!
あー!抱きしめたいっ!
チューしたいっっ!
ガマンしたくなーいっっ!
でも、ここではガマン!
ガマン・・・しなきゃ。
がんばれ!俺の理性・・・
どうか家まで もちますように・・・。
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