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イケメン王子の誘惑☆37
*** 晃・side ***
ペンギン館を見て、王司さんのリクエストで
お土産屋さんにも寄った。
遊とお揃いの何かを買おうかなーと、
ざっと見てはみたけど・・・
やっぱり、2人で来た時にしよう
って 思い直す。
遊は、嬉しそうに、
ペンギンのぬいぐるみを手に取って
穴が開くほど眺めていたけど。
値段を見ると、その高さに目を丸くして
・・・棚へ戻してしまった。
買ってあげようかな って思ったりもしたんだけど
・・・さりげなく値札を見れば・・・。
うん、高い。
ちっこいくせに。
ちっこいくせに!
この、ペンギンめっ!
まあ、今はまだ 学生なんだし・・・
無理することもないかなって思って、
結局 なにも買わずに 店を出た。
外に出て、いざ帰ろうとした時になって、
俺たちが王司さんの運転で来たことを知った
大地さんが土下座で謝ってくる・・・という、
なんだか妙な展開に・・・(笑)
知ってたら俺が運転した、とか
隣に乗るのは俺だけでいい、とか
甘い。
どんだけ甘やかせたいんだか。
やっぱり
王司さんの気持ちにも気づいてて、
大地さんも、王司さんが好きなんだ。
・・・確信した。
王司さん、あんなに一生懸命なのに
相手の気持ちを察するところまでは
気が回らないらしい。
もう少し、ちゃんと大地さんを見てれば
気づきそうなのに。
・・・惜しい。
大地さんの運転は、言うだけあって
すごく上手で・・・遊は俺に もたれて
うとうとしてる。
王司さんは、刺身をネタに 晩ごはんを
一緒に食べるというお誘いを
見事、成功させた。
運転 同様、料理も下手くそみたいで(笑)
ご飯を炊くことすら許してもらえなかった。
てか、水ナシで米を炊くとか・・・。
俺でも、ご飯は炊ける!
その後も、分かりやすく王司さんを
からかう大地さん。
あああ・・・甘ぁぁぁい。
ものすごく 甘やかされてるというのに。
当の本人はそれが分からないなんて。
惜しい(笑)
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