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恋のはじまり??☆2

* * * 中野・side ** * ☆ ☆ 『中野くん、お待たせ!』 『・・・ども。』 2人で会うのは、これで何回めか。 はじめは何となく、ギクシャクしてたものの 最近では大分、打ち解けてきた・・・気がする。 『学校どうだった?』 『うん。今日はお芝居した。面白かったよー。』 『へー。』 伊吹は、週3で声優の養成学校に通っている。 歳は、俺より上の22歳。 親の希望で普通の?大学に入ったものの どうしても声優になる夢を諦められず 反対を押しきって 大学をやめて 今の養成学校に入り直したらしい。 で、自分の好きな事をさせてもらってるから、と 学費は自分が負担。 あいてる時間は バイト三昧。 学費を稼ぐために 少しでも時給のいい男の娘barで 働いているけど あくまで、コンビニがメインらしい。 いつものようにファミレスで待ち合わせをして 前の席に座る伊吹をさりげなく見れば、 うっすら化粧してるけど、服装は かなり地味。 あの衝撃的だった 出来損ないのアイドルみたいな格好は 男の娘barの衣装だったらしい。 ──で、俺をフッた、あの時 なんであの格好で出てきたのか ずっと気になっていたから 聞いてみたんだけど・・・ 自分を女の子だと思ってるだろう俺を 傷つけないように考えに考えて 咄嗟に起こした行動で ・・・とにかく俺に 「こんなヤツに フラれてよかった」と 思わせたかったんだとか。 ───だからさ。 やり方は どうであれ、 やっぱり・・・・ 悪い子ではないんだよなー。 どっちかっていうと 最初に抱いたとおり・・・・。

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