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恋のはじまり??☆3
**中野・side **
コンビニで仕事してる時も化粧してるから
“ 女の子 ” だと思い込んでしまったんだけど
女装は趣味なのか?って聞いてみたところ
男の娘barで働く前に、オーナーから
「女の子の格好だけしても
お客さんにバレちゃうから、
常に女の子らしくしておけ」
と、言われて
はじめは、かなり戸惑ったらしいけど
時給の高さと、演技の勉強に役立つかも
と思い直し、
どうせやるなら完璧にする事に決めたんだそう。
確かに、すっかり騙されたもんなぁ・・・・・
☆
☆
『今からバイトだっけ?』
『うん、今日はコンビニ。』
『何時まで?』
『深夜上がり~。』
『そっか・・・』
伊吹は、バイト バイトの毎日を過ごしているから
なかなか ゆっくり会うことが出来ない。
だから、お互い 少しでも時間があれば
マメに連絡をとって、こうして会っている。
ファミレスでお茶して、話す。
それだけの時間が、心地よくて
友達になれて よかった、と思っていた。
話も、気も合う いい友達。
とにかく 楽しくて
つい晃に自慢してしまったほど。
晃は遊と何かあったみたいで
元気なかったけど。
そんなの関係ないくらい
嬉しかったんだ。
・・・あの日までは。
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