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恋のはじまり??☆18

** 中野・side ** 幸せそうな2人を見ていると また、落ち込んでくる。 でも、「男だから」って、 変に拘(こだわ)っている事も・・ 馬鹿馬鹿しくもなってくる。 『ね。彼の事、気になる?』 と、遊。 『うん・・・・』 気になる、 つーか伊吹の事しか考えてない。 『・・・会いたい?』 『うん・・・』 会いたい・・・・・ 会いたい。 正直・・・もう友達にはなれない。 でも・・・・・・・ だからって伊吹と どうなりたいのか まだ 分かってはない。 分かんないけど 今は・・・ ただ純粋に 会いたい。 『なら、会えば?』 いつの間に頼んだのか、4個めのケーキを 食べながら 晴臣があっさりと言った。 短絡的・・・。 大人だけど 思考は中学生だな。 出来ないから悩んでるんだっつーの。 『お前・・・・・そんな簡単に・・・・』 『はー?だって、ここで悶々と悩んでたって  なーんにも解決しないじゃん。  本人と会って話すのが1番だと思うけど?』 『でも・・・・・会ってくれるか・・・・』 『そこはさー、頑張れよ。  例えば、会うのを拒まれたとしてもさ、  何回も会いに行って  お前の本気を見せてやればいいんじゃね?』 『で、でも、俺・・・・  まだ、どうしたらいいか分かってない。  こんな中途半端な気持ちのまま会ったって・・・・』 って言うと・・・・晴臣は心底 呆れた顔で 俺にフォークを突きつけてきた。 『お前な!  そんだけ気になって、会いたいって言ってる時点で  もう ただの友達じゃないだろが!』 『は・・・・?』 『縁、切りたくないんだろ?だったら、  男とかそういうの取っ払って、考えてみろ!  どうしたいんだよ?』 『え・・・分かんない・・・』 『はあ!?お前、アホなの?』 『はあ!?アホってなんだ!!』 『アホだろ!』 『アホじゃねーよ!』 言い合っていると、遊が慌てて止めに入る。 『ま、まあまあ。落ち着いて。』 『ふんっ!ウジウジしやがって!  男のクセに。』 『なんだぁ?てめーっ!』 思わず立ち上がると、晴臣も負けじと 立ち上がる。 ふん!ちっせぇ! 俺に勝てると思ってんのか!

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