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恋のはじまり??☆31

** 中野・side ** 目に写るは、古ぼけた天井。 えーと。 今・・・・・・・俺、突き飛ばされたよ・・な? え・・・えーと・・ な、なんで・・・・? ここにきて、まさかの・・・・・拒否!? なんで・・・・? 何故なんだ───っっ!! ま、待って?待って? 俺、なんか・・・・・・・なんか、やらかした? 不安にかられて、よろよろと起き上がると 伊吹は、これでもかってぐらい 赤くなった顔を 両手でおさえて 恥ずかしそうに もじもじしていた。 えーと・・・ 怒ってるとか、そういう感じではなさそう とりあえず、ホッ。 じゃあ、なんで俺はいきなり 突き飛ばされたんだろーか・・・・・ 『・・・・・・伊吹』 『───あ』 俺と目が合った伊吹は、 「ごめん!大丈夫??」って 心配そうに言って・・・・・は くれるけど ペッタリ 壁に張りつけたまま・・・ 傍に来る気はないらしい。 『だ、大丈夫・・・。  でも・・・・、なんで突き飛ばされたの?俺・・』 『え。や・・・・、あ・・・あの・・・・俺・・・・・////』 また、真っ赤になって もじもじ。 『??・・・どうしたの?』 『あ、あの・・・・俺・・・風邪ひいてて・・・』 『うん?さっき聞いたよ?』 『で、でね・・・その・・・ずっと寝てたから・・・』 『うん??』 『あの・・・お、お風呂 入ってなくて・・・』 『うん???』 『だから・・・その・・・・////』 『??うん???』 『お、俺・・・っ!く、臭くない?』 『・・うん??───────は?』 『だっ、だから・・・俺、お風呂 入ってなくって・・・  あ!で、でも!体は拭いてたんだよ?  石鹸で洗ってなくて・・・だから、その・・・』 『・・・・・・・・・いや・・・?  全然、気にならなかったけど・・・・』 あ、これ 気をつかってる訳じゃなくて、マジでね? ホントにホントなんだけど、伊吹はというと これまた 全く信じてなくて。 『・・ウ、・・ウソだぁ・・・||||||  中野くん、・・優し・・い・・・からぁっ・・  うわあぁぁんっ!  俺・・・俺、こんな大事な時に・・・・  せっかく中野くんが・・・俺に・・・キス・・・っ!  キスしてくれたのにぃぃぃ・・・・・・・・!  ・・・俺のっっ、バカァ・・・!!』 そう叫び、両手で顔を覆って わんわん 泣き出してしまった。

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