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恋のおわり?★4

** 伊吹・side ** ─────翌朝。 『う・・・・』 目を覚ました俺は、やたらと重い頭と、 妙な体の痛みに思わず顔をしかめた。 なんだぁ・・・? 頭、痛い。 体、痛い。 ・・・・・・・・・・? なんだっけ? 何したっけ? 『ん・・・・・・?』 なんで俺、畳で寝てんの? いつもと違う朝。 何かあった気はするけど 頭が まだ うまく働いてくれてなくて 思い出せない。 『なんだっけ・・・・・・』 仰向けになって ボーッと天井を見つめながら考える。 ────と、 だんだん感じてきたのは・・・ 強烈な寒さ。 『さ、寒・・・・・っ!』 ガタガタ震える体を手で擦り、 何か羽織ろう、と 慌てて起き上がると 手が何か固いものを弾いた。 え?なに? 見れば 倒れたコップ、 そこから流れ出る 流れ出る液体。 え? 反対側を目をやると、 空になったウイスキーと日本酒の瓶。 俺・・・・・・・が飲んだの?これ。 え?・・・こんなに? 『は、は、はっくしゅっ!』 疑問に思いながらも、寒さには勝てなくて とりあえずフリースの上着を羽織った。 『はっくしゅっ!』 2度めのくしゃみをした時・・・ふいに 「大丈夫?」と問う声が頭の中に響いた。 中野くんの声だ。 優しい中野くん・・・ 友達思いの・・・・中野くん・・・ その瞬間、昨日の記憶が一気に蘇った。

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