626 / 761
恋のおわり?★4
** 伊吹・side **
─────翌朝。
『う・・・・』
目を覚ました俺は、やたらと重い頭と、
妙な体の痛みに思わず顔をしかめた。
なんだぁ・・・?
頭、痛い。
体、痛い。
・・・・・・・・・・?
なんだっけ?
何したっけ?
『ん・・・・・・?』
なんで俺、畳で寝てんの?
いつもと違う朝。
何かあった気はするけど
頭が まだ うまく働いてくれてなくて
思い出せない。
『なんだっけ・・・・・・』
仰向けになって ボーッと天井を見つめながら考える。
────と、
だんだん感じてきたのは・・・
強烈な寒さ。
『さ、寒・・・・・っ!』
ガタガタ震える体を手で擦り、
何か羽織ろう、と 慌てて起き上がると
手が何か固いものを弾いた。
え?なに?
見れば
倒れたコップ、
そこから流れ出る 流れ出る液体。
え?
反対側を目をやると、
空になったウイスキーと日本酒の瓶。
俺・・・・・・・が飲んだの?これ。
え?・・・こんなに?
『は、は、はっくしゅっ!』
疑問に思いながらも、寒さには勝てなくて
とりあえずフリースの上着を羽織った。
『はっくしゅっ!』
2度めのくしゃみをした時・・・ふいに
「大丈夫?」と問う声が頭の中に響いた。
中野くんの声だ。
優しい中野くん・・・
友達思いの・・・・中野くん・・・
その瞬間、昨日の記憶が一気に蘇った。
ともだちにシェアしよう!