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恋のおわり…???★12
** 伊吹・side **
何を言われるのか不安しかなくて
ドキドキしている俺に、中野くんは
“ ずっと会いたかった ”
“ 心配だった ”
とか、言ってくる。
そんなの、友達だったら当たり前の事。
俺だから(見た目が女の子だったにしても)
特別って事じゃないだろう。
それより、また、そんな事言って、
人を期待させるみたいな事言って・・・
学習しないのかな、中野くんは。
面白くなくて、いちいち反論していたら
「黙って」とか言われるし。
その後も、
“ 離れたくない ” だとか、
“ 特別な存在 ” だとか、
いちいち俺を勘違いさせるような言葉を
連発されて。
分かってほしい・・・って言うけど
俺がなんで怒ったのか
そっちは分かってないのだろうか。
一緒に暮らす、とかさ。
マジでホントに軽々しく
口にしてほしくなかった。
俺の想いの重さと
中野くんの想いの軽さ
それを ただただ思い知らされた。
恋人にはなれない
友達でもいられない
俺が どんなに苦しかったか。
分かってない
分からないんだ、中野くんには。
なんかもうイヤになってきて
膝を抱えて顔を埋める。
それでもまだ
“ 一緒にすむのも抵抗なかった、本気だった ”
と続ける中野くん。
・・・抵抗なかったのは
俺の見た目が女の子だったから。
顔だけは中野くんの好みだったから。
それだけ。
一緒に住んたら、確実に男の姿を見られる。
そして、やっぱり 男なんだって幻滅されて
友達じゃないと無理だって思われる。
そんな状況で、俺だけが恋してる。
・・・・そんなの、嫌だ。
苦しい、耐えられない。
もう、イヤだ。
何が言いたいの。
そんな事ない、って何?
俺にどうしてほしいの。
俺と どうなりたいの。
分からない・・・。
・・・分からないよ。
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