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最高のプレゼント☆20
** 遊・side **
『どんなヤツなんだよ?薫ってのは。』
ファミレスに着いて、
僕たちはドリンクバーを注文した。
各々 好きな飲み物を注いで、席に落ち着く。
因みに、晴臣さんの前にはケーキが2皿。
怒っていても (怒ってるから余計に・・かな?)
甘いものが欲しくなったんだそう。
晴臣さんの問いに、晃くんが神妙な顔で答える。
『どんなヤツって・・・・そうだなぁ。
えーと、バイで、変態で、タラシで、ドSで・・・
人が嫌がる事をするのが趣味な鬼畜・・・・
あと、常に不機嫌な悪魔・・・・って感じ?』
『・・・・・・・・・な、なにそれ。』
晃くんは、深々とため息を吐く。
『逆らったら 殺されるんだよ・・・
ギッタギタになぶり殺されるんだ・・・』
『な、なにそれ・・っ・・・怖っっ!』
『あ、晃くん・・・・・』
そこまでは、さすがに言い過ぎな気が・・・。
晴臣さん、青ざめちゃってるし。
『そっか・・・・||||| はぁ。・・・・だよなぁ・・・
一筋縄じゃいかないヤツなんだよな。
英道も断れなかったって言ってたし・・・』
ガックリ落ち込む晴臣さん。
多分、新見さんからも薫さんな事、
何かしら聞いては いるんだろう・・・なぁ。
『ね、晴臣さん。こうなったらさ、楽しもうよ。
晃くんとも話したんだけど
たくさんの人が お祝いしてくれるなんてさ
スゴい事だと思うんだ。だから、ね?』
『遊・・・・・・・お前、大人だなぁ。』
『え?そう?』
『俺はなー、2人っきりが よかったよ・・・』
『それは僕もおんなじだよ?
でも2人っきりは しようと思えば出来るから・・・』
『え?誕生日は、1日しかないじゃん。』
そうだけど。
28日になった瞬間があるでしょ?
って、言いたいけど・・・
晃くんの前じゃ言いづらいなぁ・・・・。
『うーん・・・・・。あ!あのさ、晃くん。』
『なに?遊。』
『あの・・・晃くん、なに飲んでるの?』
『え?俺?抹茶オーレ。』
『わ。美味しそう。僕も飲みたいな?』
『マジ?淹れてきてあげるー♪』
『ありがとー。晃くん♪』
『待ってて~♪』
晃くんは、ルンルンで席を立って
ドリンクバーに行ってくれた。
晃くんが 単純・・・あ、いや、優しくて よかった。
『遊・・・なにしてんの?自分で行けるだろ?』
『あはは。ちょっとね・・・・・』
意味が分からず呆れている晴臣さんに
晃くんが帰ってくる前に
急いで 2人きりでお祝いする方法を伝えた。
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