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最高のプレゼント☆21
** 遊・side **
『ああっ!なるほど!そっか!そうだな!』
『でしょ?』
晴臣さんは、ちょっとだけ気持ちが浮上したみたい。
ケーキを食べようと、
嬉々としてフォークを手に取り・・・・・
『あー、でも・・・・・・・』
また、考え込む。
『んー?どうしたの?』
『いや・・・俺、寝るの早いんだよな・・
しかも 寝たら朝まで ぐっすりだし・・・
起きれるかなぁ。』
『アラームかけたら?』
『あ!そっか!そうだな!』
『うん。誰よりも早く、1番にお祝いしよ?』
『おう!そうする!それしかないな!』
『何が それしかないの?』
『あ・・・・・・!』
晃くんがカップを手に戻ってきた。
『はい、ゆー♡』
『あ、ありがとー、晃くん♡』
聞かれちゃったかな?
1番にお祝いする、って・・・・
『いいよいいよ。
───で、何 がそれしかないの?』
僕の抹茶オーレと、自分の飲み物をテーブルに置いて
晃くんが不思議そうに聞く。
よかった・・・・
聞こえてなかったみたい。
『う、うっさいなっ!何でもいいだろおっ?
いちいち聞くんじゃねぇよっ////!!』
『は、晴臣さん・・・・』
それ、何かあったみたいな言い方・・・・。
『えー。なんだよ、気になるじゃん。』
『う、うるさいっ!何もねーよっ////!』
『晴臣さーん・・・・。』
もう・・・・・
分かりやすい人だなぁ・・・・
ウソなんてつけなさそうだし
絶対、この人 サプライズとか向いてない。
『あ、あのね?晃くん。
薫さんには逆らえないから
当日は楽しむしかないね、って話だよ。
ね?晴臣さん。』
『え?・・・・あっ、ああ!そうそう!それ!』
・・・・・・・・・・・・・・不自然。
すごく不自然だから。
どうしよう。
こんなんで納得してもらえるかな・・・・と
心配になっていたら
『そっか~!やっぱ、そうだよな!
店長には逆らえないもんなっ!!
もう、“ それしかない ”よな!』
晃くんの明るい声が響いた。
『だ、だろだろ !?あ、あはははー。』
『だな!あははは。』
『・・・・・・・・・・・。』
晃くんてば・・・・・・・・・
納得してくれたんだ。
よかった・・・
晃くんが単純・・・・・・・
いや、純粋で。
『よーし!食うぞ~♪』
誤魔化せて安心したのか
ようやく ケーキを頬張る晴臣さん。
ものすごい勢いで、嬉しそうに。
『・・・・・・・・・。』
うん、
こちらも、単純・・・・・・
いや、純粋 (笑)。
よかった♡
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