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最高のプレゼント☆48
** 遊・side **
『お疲れっしたっすー。』
カウンターに戻った僕たちに
村田さんが飲み物を運んできてくれた。
新見さんはビール、晃くんはコーラで
僕たちには オレンジジュース。
『ありがとうございます。』
薫さんは、しもべさん達に囲まれ
テーブルで飲んでいる。
んー、まあ これくらいなら想定内・・・・・かなぁ。
実を言うと・・・・ホントはもっと薫さんに絡まれたり
もっと無茶な事やらされたりするんじゃないかって
それなりの覚悟をして来たんだけど。
・・・・・なんか拍子抜け。
結局、薫さんは何がしたかったのかなぁ?
単に、新見さんたちと僕たちの2人っきりを
ジャマしたかっただけ、なのかな?
それとも大勢で騒ぎたかった??とか??
んー、
薫さんて やっぱりよく分からない。
でも・・・・・こういうのって、
あんまり経験した事なかったから正直、楽しい。
晃くんといると知らなかった世界が
いっぱい見れる。
でも、これも晃くんが一緒だから
楽しめるんだけどね♡
えへへ ////
とはいえ、
さっき大きな声だしたから喉 渇いちゃった。
僕はオレンジジュースを ひと口 飲んだ。
『ん・・・・・・?』
なんだろ?
オレンジジュースにしては・・・苦い?
グレープフルーツみたいな味がする・・・・・
不思議に思いながら 飲み込むと、
ジュースが喉を通ったところが
カアッと熱くなっていく。
『・・・・・・・・??』
あれ?
これって・・・まさか・・・
『ん?どうかした?遊・・・首傾げて。』
『んー、うん・・・・これ・・・・』
言いかけた その時、横で ガターンっと大きな音がして
「わーっ!ハルっ!どうしたっっ?」と
新見さんの焦った声が聞こえてきた。
『え?!』
慌てて そっちを見ると
椅子ごと床に倒れた晴臣さんを
抱き起こす新見さんの姿が見えた。
『ど、どうしたのっ!?』
『晴臣さん!大丈夫!?』
僕も晃くんと晴臣さんの傍に行く。
晴臣さんは新見さんの腕の中
真っ赤な顔で ぐにゃぐにゃになっていた。
『えっ?えっ??
晴臣さん、どうしたんですか?』
『分からん・・・急に・・・・』
晃くんと新見さんは焦っているけど
んー、これって・・・・・
やっぱり・・・・
───と、突然
『んふっ。んふふ~。んふふ~っ♪』
晴臣さんが(ちょっと不気味に)笑いはじめた。
『ハ、ハル・・・?』
『大丈夫?晴臣さん!?』
唖然とする2人。
確信する僕。
『あの・・新見さん、晃くん・・・・』
『んにゃあ~♪ひれみちぃ~っ♪』
『・・・・え?』
『は、晴臣さん?』
ますます固まる2人。
ますます確信する僕。
『あのー、2人とも・・・・これは・・・・・』
『ひれみちぃっ・・・しゅきぃっ///んふふ・・っ♡』
『・・・・・・・・・なっ///!!ど、どうした!ハル!?』
『は、晴臣さーんっ!?しっかりっっ!』
晴臣さんらしからぬ発言に パニクる2人。
逆に どんどん冷静になっていく僕。
もう、これ間違いない。
晴臣さんが こんなになっちゃった原因は・・・・・・
『あの・・晴臣さん、酔ってるんだと思う!』
僕は晴臣さんを覗きこむ2人に聞こえるように
背後から声をかけた。
『・・・・・・・・・え!?なんで?!』
『え、これ・・・・酔ってんの?!』
驚く2人。
頷く僕。
『んふっ♡んふふっ・・・♡////
ひれみちぃ~、こっち見て~///♡』
晴臣さんが手を伸ばし
新見さんに抱きついて、熱烈なキスをする。
『────っ///!んむっ・・・・ハ、ハル・・・///』
驚いてた新見さんも すぐに
この状況に対応して
晴臣さんを抱きしめ返し、キスに応えはじめた。
『うわーっ!!ホ、ホントだっ!!
照れ屋な晴臣さんが自分から こんな・・・っ////!
素面じゃあり得ない! !』
晃くんも ようやく納得したみたい(笑)
それにしても・・・・・・・
むー。
熱烈にキスしてる2人を見てると・・・・・・
いいなぁ・・・・
僕も・・・・したくなっちゃう~/////💦
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