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夏休み4人旅☆9

** 晃・side ** ☆ ☆ ☆ 『つ、着いた・・・』 バスを降りて、電車に乗り換え ゆらり揺られ やっと旅館の最寄り駅に到着。 な、長かった・・・・・。 ( 楽しかったけど ) 長かった・・・・・ めっちゃ遠かった・・・・・ こりゃ、年取ったら無理かも・・・ と、少し痛む腰を擦りつつ、駅を出る。 『わぁー、ホントに何もなーい。』 晴臣さんが周りを見て 思わず・・・・って感じで口に出すと・・・・ 『なにしろ田舎ですから。』 と、(懐かしい)おじさんの声が・・・ 『だよなー。すげー、いな・・か・・・・・・・へ?!  えっ!?だ、誰っ!?』 『あ!おじさん!お久しぶりです~!』 『晴臣さん、旅館の人だよー。』 『え・・・・・・・・・』 『お久しぶりでございます。  志田さま、篠宮さま。』 ──と、去年と同じく この暑いのにスーツをきっちり着こんだおじさんが 恭しく、車の傍に立っていた。 『あわわわ!す、すみません!  失礼な事を・・・・っっ・・・・・!』 晴臣さんが、慌てて頭を下げる。 『わははは!本当の事だから気にせんでええ!  ほれほれ、車に乗り~!』 恭しさから 一転、 突如、豪快に笑い飛ばす おじさん。 なんか、去年よりパワーアップしてる 気がする・・・・。 『おい、早く乗れ。』 新見お父さんの号令で慌てて 荷物を後ろに乗せて、車に乗り込むと・・・・ 『みんな、乗ったかの~??』 『はーい、乗りましたっ!』 『コホン。  ────では、出発いたします。』 今度は、キリッと大真面目な顔になる おじさん。 うーん。 去年より、キレがいい気が。 晴臣さんが、おじさんの変貌っぷりに カクンとコケた。 (ちなみに新見さんは、無表情 )←さすが大人(お父さん) 何はともあれ、旅館に向かいまーす! 楽しみだーっ!!

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