718 / 761
夏休み4人旅☆19
** 晃・side **
『あ~、食った食った♪』
夕食は山の幸 満載で とにかく美味しかった。
ただ量が多くて、残すのは勿体ないし
どうしようかと思ったのだけれど・・・
『あ~、幸せ♪』
『お前、よく食ったなぁ・・・・』
新見さんの呆れた声。
『だって残したら勿体ないだろ !?』
『・・・・・・・まぁな。』
そう。
そこは 見た目に合わない大食の晴臣さんが
見事に平らげてくれた。
いつもながら、あの小さな体のどこに
あの量が入るんだろうか。
不思議だ。
『知ってるか?英道!
残したら勿体ないオバケが出るんだぞ?』
『・・・・・・・・・出ねーよ・・・』
『あはは。晴臣さんってば♪』
『な、なにー?遊まで笑うなよー。
いるんだぞ?ホントに!』
『いねーよ・・・』
『いるんだって~ !!』
いつもながら、新見さんに からかわれる晴臣さん。
遊も笑って楽しそう・・・・だから いいんだけどさ
・・・・いいんだけどね?
・・・・そろそろ・・・・さ、
じ、時間も 時間・・・・だし・・・
でも、言い出せない・・・。
なんで、こんな時に限って
みんな すごく楽しそうなんだろうか・・・。
『お。そろそろ時間じゃないか?』
ソワソワする俺に気がついた新見さんが
助け船を出してくれる。
『ん?なんの?』
『ハルも楽しみにしている貸し切り風呂♪』
『はぁ・・・///?た、楽しみになんか・・・・////』
『ん?楽しみじゃないのか?』
『──── っ////!なっ、た、おま・・・!!』
『なんだ、違うのか・・そっか・・じゃあ・・・』
と、晴臣さんに意味ありげな視線を送る新見さん。
『・・・・・・っ、だーっ!くそ!お前・・・・・
いい加減にしろよなっっ////!!』
『だって楽しみじゃないんだろ?』
『・・・・・っっ、・・や・・・いや・・あの・・////』
『んー?なんだ?言ってみ?ほれ。』
『~~~っっっ////!!
むぎぃぃぃぃっっ!ムカつくっ!!』
『言えよー。ほれ、ほれ。』
あーあ、
また、始まったよ・・・。
もう放っておこう。
『遊・・・・・行こっか。』
『・・・・・・だね。』
俺たちは こっそり部屋を出ることにした。
さあ!さあさあ!
貸し切り風呂にゴー!!だぜぃ!!
ともだちにシェアしよう!