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夏休み4人旅☆35

** 晃・side ** それにしても・・・レンタカーか。 って事は、どこかに行くのかな? 『車 借りて どこに行くの?』 遊も気になったらしく、晴臣さんに聞いている。 『・・・・・・・聞いてない。』 力なく 返事をする晴臣さん。 いつものうるさいくらいの元気がない。 ありゃりゃ そんなにショックだった・・・・・? 『ふ、ふぅん・・・そうなんだ・・・』 『うー・・・英道ぃ・・・・早く帰ってこいぃ・・・  早くぅうぅ・・・・』 『だ、大丈夫だよ。もうすぐ帰ってくるよ。』 遊が背中を擦りながら、優しく励ましていると・・・ 晴臣さんは 不安そうに遊を見て、ぽつり。 『ホントに・・・?』 『うん。近いとこで借りられたって  言ってたから・・・』 『そうか・・・!  じゃあ、もうすぐ朝ごはん?』 急にパアッと顔が明るくなる晴臣さん。 『・・・ん?』 『・・・え?』 なんだって? 遊と目が合う。 “ 朝ごはん ” ?? え、 気になってんの、そこ !? 英道さん < 朝ごはん かいっ !! 心の中で ツッこむ。 まあ、晴臣さんらしいっちゃ 晴臣さんらしいけど。 『あああ・・・・お腹空いたぁ・・・・・・』 畳の上に寝転んで悶える晴臣さんを 呆れて見ていると 表の扉がガタッと音を立てた。 『あ!朝ごは・・・っ、じゃなかった・・英道 !?』 晴臣さんは ものすごい早さで起き上がって 飛び出していく。 そして、一拍おいて「ギャーッ!」と 叫び声が響き渡った。 何事か !?と、思わず腰を浮かすと・・・・ 新見さんに羽交い締めにされた晴臣さんが 一緒に部屋に入ってきた。 『誰が朝ごはんだ、こら。』 『いたっ・・・英道、痛いぃぃっ !!』 『あ、おかえりなさーい。』 『おかえりなさい~。』 怒られてる晴臣さんは放っておいて 新見さんに ご挨拶。 『よお、待たせたな。』 不敵に笑う新見さんは、晴臣さんを下ろしてから こめかみを両手で グリグリし始める。 『ちょ・・いたっ!痛いって!  おいっ・・お前ら!助けろよっっ !!』 晴臣さんは、そう叫ぶけど・・・ 悪いの晴臣さんだし。 見てるの面白いし。 もうちょっと見ていよう(笑)。

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