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夏休み4人旅☆40
** 晃・side **
そして、早めの夕食が終わった後。
遊が動いた。
『晴臣さん。ちょっと 外 行かない?』
『え?俺?』
『うん。』
『?? いーけど・・・晃、いいのか?』
ちらりと俺を見る晴臣さん。
『いーよ。いってらっしゃい。』
笑顔で答える・・・けど、
『・・・・?お前ら・・なんか変・・・』
いつもの俺を知ってる晴臣さんは
訝しそうにして なかなか腰を上げようとしない。
『さあさあ、行こう行こう!』
『え?え?───わあっ!!』
それを遊が引っ張って ほぼ無理やり 立ち上がらせ
強引に 引きずっていく。
うーん。
相変わらず、力持ち。
その光景を生温かく見送る俺だった。
『で?お前ら、何 企んでるんだ?』
2人が出ていった後、新見さんが聞いてくる。
『あはは。バレてます?』
『そりゃあ、すげー分かりやすいし。』
まあ、隠す気もなかったから
バレて当然なんだけど・・・。
『ですよね~。バレてるんなら話は早い!
新見さん、これ着て下さい ♪ 』
と、ある物を渡す。
『・・・・・・・ん?なんだ・・・?浴衣?』
『はい!これ着て みんなで花火大会 行きましょう!』
『・・・・・・は?』
固まる新見さん。
うんうん。
予想通りの反応。
出かければ、きっとまた
ナンパされまくりの新見さん。
それが、面白くなくて『行かない』なんて
言い出したであろう晴臣さん。
だから、新見さんも『行かない』って 決めてる。
けど、きっと花火大会 (というか出店!) は
行きたいはずなんだ。
そこで、俺と遊と女将、3人で あれこれ考えた。
そして、女将から ある名案が生まれ、
今からそれを決行する!
名付けて、
「女将が考えた花火大会に行こう大作戦」
始まります!
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