＊＊ 晃・side ＊＊ 『はいはい。じゃあ聞きますけど 　なんで怒ってるんですかぁ？？』 めんどくさいから適当な感じで聞くと 『おま･･･！なんだ、その言い方！』 当然、怒って食って掛かってくる。 まぁ、そりゃそうだろうな。 でも俺だって ちょっと腹立ってんだよな。 俺が何したってんだよ？ 『まあまあ、ハル。 　ちゃんと説明してやらないと 　晃だって起きてきて いきなり その態度は 　怒るだろーよ。』 『英道････』 『新見さん。』 新見さんが やんわり止めに入ってくれた お陰で それ以上のケンカに発展することはなく 俺も晴臣さんも 座布団に座り直して 遊が淹れてくれたお茶を ひと口 飲んで 気を落ち着かせる事にした。 『･･････で？』 『･･････ん？』 『怒ってた理由は？』 『･･････ああ。････まぁ･･･うん･･･』 さっきまで怒ってたくせに 今度は ごにょごにょと言葉を濁す晴臣さん。 『････････？』 なんなの、一体。 俺、何したの？ 『まあまあまあ。』 またもや 新見さんが のんびりした口調で 間に入ってきた。 『代わりに言うとだな？ 　ハルは 昨日の夜、女将のところで 　化粧を落としてもらった後、ここに帰ってきた。 　そしたら、お前らがヤってる 声に気づいてな？ 　聞こえちゃったのが ものすごーく恥ずかしくてな？ 　そんで、怒ってんだよ。』 にやにや 人の悪い笑顔を浮かべながら 『なぁ？ハル。』 それはそれは楽しそうに晴臣さんと俺たちを からかうように言う。 『･････う･･･ま、まあ････///』 『え･････//// 』 『････っ･･っ///』 『･････････う////』 固まる晴臣さん、そして、俺と遊。 え。 ってか････昨日の･････････ アレ、聞かれてたの？ えー？マジ？ 聞かれてたの？ 聞かれてたの？ 遊の･･･かわいい あの声を !？ えええぇ！？ 聞かれちゃってたのーっっ !？