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大好きなのに・・・☆6

『ふーん』 また、沈黙。 店長は どこか遠くを見つめ、なにやら考えている様子。 今度は指の動きも止まってて、少しだけ痛みにも慣れてきて 余裕の出てきた俺は、ここぞとばかりに 恨みを込めて 店長を睨んでやる。 ───と、その瞬間、店長が俺に視線を戻し バッチリ目が合った。 え?見えてんの?と思えるほどの絶妙なタイミング。 焦る俺に店長は・・・、ニタァと 黒い うすら笑いを向けた。 ひぃ・・・・・・・・・っ! これは なんか、企んでるっ! なんか、ものすごく悪い顔してるーっ! 『て、てんちょ・・・!も、もう無理・・っ! ごめんなさいっっ!ごめんなさいーっ!』 しかし、店長は 俺の心からの叫びを華麗にスルーして 指の動きを再開する。 『うっ・・・・』 や、やっぱ 痛ーいっ! 痛いよぉぉぉぉ! また涙が ジワッと滲む。 その時、店長の指の動きがピタッと止まった。 『ふっふっふ。見つけた・・・』 お前の・・・・ここ。』 そう言って、指が・・・ある一点を押すように グリッと 動いた。 『っ!あ・・・・っ !?』 今までの痛みが嘘のように甘い刺激が突き抜ける。 うわーっ! これが噂の・・・・・! って、感心してる場合か !! あ、でも・・・・・・、 あぁ・・・・・ 気持ちイイな・・・もっと・・・・ なんて思っていたら、店長は あっさり指を抜いてしまった。 『気持ちイイだろ』 コクコク。 『お前、ちゃんと触ってたか?』 ブンブン。 首を横に振る。 『自分だけ気持ちよくなってちゃーダメだ ろ。発情期のサルじゃないんだから。』 コクコク。 『でも・・・まぁ。』 『?』 『こんなに痛いの我慢してるってのは・・・・』 と、店長が俺の頭をポンポン撫でる。 『お前のこと好きじゃなきゃあ、出来ないよな?』 あれ? やさしい・・・・・・・? 天使? 店長が 天使に見える・・・! 『よかったなぁ、そこまで好かれて』 ぽんぽん。 『・・・・・・・・・・・・・・』 え? 天使?天使降臨? 天使な店長は、 それはそれは、優しく笑って・・・・・ 撫でていたハズの左手で ガシッと俺の頭を掴む。 それから、さっきまで俺のお尻に突っ込んでいた右手の指を・・・・あろうことか、俺の口に突っ込んできた。 『ふ、ふが・・・っ!むぐ・・・・っ! うぎゃあぁ―――――っ !!』 『てめ、逃げんな。しっかりキレイにしろ』 『────────っっ !!』 や、 や、 やっぱり 悪魔だったぁ―――っ !! さっきまで天使だったハズなのに! 今、俺の目の前には 高笑いする悪魔が降臨していた・・・・。

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