11 / 761

大好きなのに・・・☆10

真っ赤な顔のまま、遊がもそもそとベッドに上がってきて、俺の横に寝転んだ。 ものすごく恥ずかしいらしく、 すぐに抱きついてきて、俺の胸に顔を埋めてしまう。 そんな かわいい反応をする遊の髪に ちゅっとキスをして … 念願のぎゅーっ、をした。 『心配かけて ごめんね』 ピクリ、と遊の体が動く。 なだめるように抱きしめる腕に力を込める。 『悪いのは遊じゃなくて…9割、店長だから。』 『……え?…店長さん?』 『何か…いっぱい頭 叩かれて~。 まあ、店長が悪いんだけどね。ははは。』 という事にしておこう。 だって~俺、悪くないもん!! …多分。 遊は…ちょっとだけ安心したのか、そっと息を吐いた。 『晃くん…僕、ね…』 遊もまた俺にぎゅっとしがみついて、胸にぐりぐりと顔をすりつけて甘えてくる。 //// かわいい~!! ちょっとだけ、胸が痛いけど…。 心じゃなくて体の方ね。 どんだけバカ力なんだ、あの店長は…! 『ここ何日か…晃くんの様子がおかしいの…なんとなく感じてて…。 …ずっと、なにか考え込んでるし… 僕と、話してても 何か上の空だし… ……今日も……』 『え?今日…?』 『…今日はバイト休みって…昨日の夜…言ってたのにバイトだって…行っちゃうし…』 『あ…!』 忘れてた! バイトの事、遊に話してたの…。 って、どんだけ 頭 回ってないんだ俺は…。 『晃くんが…どんどん遠くにいっちゃう気がして…、僕…晃くんに嫌われちゃったのかな、って…』 肩を震わせる遊。 また泣かせちゃった…。 シャツが熱く濡れていくのが分かる。 遊を 笑わせたくて 幸せにしたくて 無理させたくなくて… 何とかしなきゃって悩んでたのに… 逆に、遊を苦しませてたなんて…。

ともだちにシェアしよう!