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夏休み☆4
2人で、恐る恐る玄関へ。
ミラーを覗くと、眉間にシワを寄せ、腕組みをして立っている店長が見えた。
ホントにいる───!
すると、ガンっとドアを蹴る音が・・・。
もう1度、覗いて見ると、今度は どす黒いオーラを纏う店長が。
ぎゃああ─────っっっ !!
慌てて、ドアを開ける。
『遅いんだよ、俺が来てやったんだから、5秒で開けろ』
来てやった、って・・・・
そもそも 呼んでないから !!
あんたが勝手に来たんでしょーが !!
そこへ俺の後ろからピョコッと顔を出した遊。
『あの・・・こんばんは』
『おう、遊。邪魔すんぞー』
そう言って、靴をぽいぽい脱ぎ散らかして、
ズカズカ上がり込む店長。
『──── !?』
え?え?
ちょっと・・・・・・!
どんどん 勝手に入っていくんですけど!
とは言え、玄関 入ってすぐ左がダイニングキッチンだから 行くとこっちゃあ そこしかない。だから、迷うことはないんだけどさ。
俺たちの いちゃいちゃ定位置のソファに、ふんぞり返って座った店長。
開口一番…出た台詞は。
『何か出せ』
・・・・・・・。
いいけど・・・・いいけどさ!
何で、こんなに偉そうなんだ・・・・。
『えっと・・・・お茶かジュースなら・・・あ、あとコーヒーとか紅茶もありますけど・・・・何 飲みます?』
遊が甲斐甲斐しく世話をしようとする
・・・・・・が、
『ああ?酒はねーのか?』
と、ふてぶてしく さらに ふんぞり返る。
『えーと 僕ら、まだ未成年なんで
ありません』
『かー!真面目かよ!つまんねー』
・・・・・・・だったら、帰れ。
心のなかで悪態をつけば
『──── !!』
ギロリ、と店長が俺を睨んでくる。
だから~!
何で分かるの!?
心、読めんの?
『ふん。まぁ いいや。明日は自分で買って来るからコーヒーで、我慢してやる。』
また、偉そうにーっ!
って、
・・・・・・・ん?
明日は自分で 買って来る・・・・?
明日・・・・・?
明日って・・・・
明日も来るんかいっ!
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