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夏休み☆7

く、くそぉ! 俺は諦めないっ! ベッドの店長を揺り起こす・・・・・が 店長は 寝たふりを キめていて テコでも動かない。 10分くらい戦ったが、相手にもされない状況に体力の限界が・・・限界が・・・・ くそぉ!しぶといっ! と、とりあえず 今日は もう仕方ない・・・・ って事にしておこう・・・・(悔しいけど) 明日からの事はまだ諦めないから! 絶対、帰ってもらーうっ! 『どうやって?』 ソファに戻り、遊を慰めつつ 「帰ってもらう」宣言したのだが・・・この切り返し・・・! 遊!目が死んでるよ・・・? ・・・完全に諦めちゃってるし…。 『あの人、居座るって決めたら、 どんな手段 使っても いると思うんだ・・・』 そりゃ・・・そうだろうね。 でも、ただ、諦めたら悔しいじゃん! 『それに無理矢理 追い出したり、家に入れないようにしたら・・・・ひどい目にあうんじゃない?晃くん』 え?俺? 俺だけ? ・・・・・・・・・・・う。 た、確かに・・・・. 遊・・・・は、店長に気に入られてるから、 何らかの報復を受けるのは、先ず俺だろう 週3はバイトで 会うし 俺の身は危険でいっぱいだ・・・・ どっちにしても遊には何もさせないけどね! 『僕、それとなく理由を聞いてみる。 なにか深刻な事情があるのかもしれないし』 『遊・・・・』 やさしい・・・ あんな奴にまで、やさしいなんて さすが 俺の遊! 『晃くん。めんどくさい事になって ごめん・・・・。しばらくは僕の部屋で一緒に寝ようね?』 しょんぼりとしてる遊は、なんかこう弱々しくて なんだろう・・・なんか ウサギみたいで 垂れ耳まで見える気がする。 か、かわいすぎる・・・・! 押し倒したい!! 店長がいなければ・・・・! がっくり。 遊の部屋で 布団を敷く。 あんまり、この部屋で寝ることはなくても、天気のいい日は、ちゃんと干している布団は、ふかふかで気持ちいい。 そのうえ、狭い布団の中、遊とぴったり くっつけるのは至上の喜び。 うはは。 し・あ・わ・せ!! なんだ、悪くないな! 天国、天国 ♪ 『・・・・・・・・・・・・・』 なーんて思ったのは、束の間で。 地獄だ・・・・・・・ 狭い布団の中。 ぴったり くっついているのに、 何も出来ないって! なんの拷問だ、これ! キスくらいなら・・・って思ったりもしたけど キスしたら絶対、止まらない !! でも、隣に店長いるんだよ! 店長のコ事だから コトが始まったら 気づくに違いない。 覗かれるのは・・・・いや堂々と見られるのは 絶対に、嫌だっっっ! 『・・・・・・・・・』 チラリ、と隣を見ると 早々に寝てしまった遊が、無邪気に すやすや寝息をたてている。 俺の腕に ぎゅーっとしがみついて、だ。 もー、嬉しい! スッゲー、かわいいし! し・あ・わ・せ!なんだけど! でも・・・・でもでもでも それ以上にツラい・・・・・!! ツラいよ──────! 誰か、助けて───っ!!!!

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