46 / 761

夏休み☆8

───チュンチュン ────あれ?もう・・・朝? んー・・・・・・・よく寝たぁ・・・ 遊・・・・・・ 起きてすぐ、いつもの癖で 布団の中に、手を伸ばす。 あれ? 遊・・・・・・・? 手探りで布団の中を探す・・・・けど んん? いない・・・・・? あれ? あれぇ? ぱちっと、目を開ける。 『ゆー・・・・・・』 やっぱり いない・・・・・・ ・・・・いないっ !? はっ!!!!! ガバッと慌てて 布団を剥ぐ。 いない!遊がいない! って、何で俺は こんなに焦ってるんだっけ? なんで 遊の部屋で寝てるんだ・・・っけ? 『・・・・・・・・・・・・・』 あ。 『店長・・・・・・ !』 そうだ! 店長が来てたんだ! 遊・・・・、遊は どこ? 店長、まさか・・・・ 遊に何かしたら 許さーんっ!! 部屋を飛び出す。 『遊・・・・・・!』 『あ、晃くん。おはよう』 あ・・・・・・・・・。 遊!遊だ!無事でした! 『おはよー、遊』 途端に、ご機嫌な俺。 よかった、よかった。 『おい・・・。俺には挨拶ナシか。』 ゴゴゴゴゴゴ・・・ 『─────!』 わー、こっちもいた! 朝から キレイな黒いオーラ! もう、これが普通の状態に見えてきた・・・。 『お、おはようございます・・・』 『ふん。よろしい』 なーにが“よろしい”だ。 ばっかじゃねーの!? ふん、だ。ふーん、だっ! 『・・・・・・晃』 はっ!? ゴォォォォォォォォォォォ! ぎゃ──────っっ! 暗黒トルネード !! 巻き込まれたら・・・死ぬ!死んじゃう! やっぱり怖い・・・・・!! 怯えていると・・・遊の助け船が。 『あ・・あの・・・朝ごはん出来てるよ?』 『う・・・・・・』 『よし、食うか』 俺が 「うん」と、言うより早く、店長がローテーブルのテレビが見える特等席に座る。 そして、「いただきます」もなく 目玉焼きをつつきながら 『俺、店あるからさ、今日は帰りが1時くらいになるから よろしく』 なんて、 普っ通に 今日も(いや、明日か?)ウチに泊まること言ってくる。 『よろしく・・・って・・・・』 『おう。だから、夜中に起こされるの嫌なら合鍵よこせ』 『は・・・・?い、いや! 自分の家に帰って下さいよ!』 合鍵だとぉ !? 図々しい! 何を言い出すんだか! すると、店長は急に真顔になって ボソリと呟いた。 『・・・・・帰れないんだ』 『え・・・・?』 『今、帰れないんだ・・・・ 』 『・・・・・え?』 帰れない? どうゆうコト?!

ともだちにシェアしよう!