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夏休み☆26
「お前俺を殺す気か・・・・ !!」
だとぉ?
『村田さんのとこに行けばいいでしょ?!』
来て欲しそうだったし!
『あー、村田・・・ね。』
なぜか急に、歯切れが悪くなる店長。
何か不満でも?
あんな いい人なのに。
『アイツ真面目すぎてなー。色々 尽くしてくれて 至れり尽くせり・・・・』
『・・・・・・何の不満が?』
『構われ過ぎて、逆に居心地悪ーんだよ。』
わがままなっ!
『とにかくっ!ウチは出てって下さいっ!』
『ええー?お前、俺をころ・・』
『それは さっき聞きました!
あのね?店長!遊、だいぶ怒ってましたよ。エアコン壊れてた、なんて分かったら もっと怒りますよ!』
『ああ?ははは。あいつは大丈夫。』
さらっと 事も無げに言う。
はぁ?
何なんだ、この自信・・・・。
『あー、ま、いいか。分かった分かった。
今日、仕事終わったら荷物だけ取りに行くわ。』
『え。』
呆気ない・・・・けど、
よっしゃ――――――っ!!
やったぞー!
ばんざ――いっっ!
ゴンッ!
『いっ、痛ぁ──── っっ !!』
『てめー、あからさまに喜ぶな』
『だからって殴らなくても・・・"』
いてて
いたーい!
頭 痛ーいっ!
でも 嬉しーい!
やったよー、遊!
今日から いつもどおり2人きりだよー!
***
それから、俺はいつも以上に
張り切って仕事をした。
店長には、
何度も「ウザい」って言われたけど!
村田さんには、
何度も「楽しそうっすねー。」って言われた!
村田さん、いい人じゃーん!
(ちなみに俺より年上なんだけどね)
今日は、酔っぱらいに絡まれなかった!
俺のあまりのウキウキっぷりとテンションの高さに怯んだらしい。(てへっ)
仕事が終わるのが こんなに早く感じたのは
初めてだった。
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