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夏休み:初めての旅行☆17

*** 遊・side *** んー・・・・・ あったかぁい・・・・ 包みこまれるような温かさが すごく気持ちよくて・・・その温かさに すがりつく。 あ。 晃くん・・・晃くんだ・・・・/// 晃くん、好き・・・ 大好き。 好きな人に 僕、抱きしめられてるんだ・・・ ああ、幸せだ・・・なぁ・・・・ でもね・・・・ 今は大好きだけど ホントの事を言うと晃くんに告白された時は すぐにOKしてしまった僕・・だけど・・・ 正直、ホントは よく分かってなかったんだ・・・ 晃くんとは 高2の時に同じクラスになった。 名前が「志田」と「篠宮」だから、4月は席が前後で、当番も一緒になったりして、話す事は時々あった。 晃くんは ちょっと、おっちょこちょいで・・・ でも、すっごく明るくて、弄られキャラで、 クラスのみんなに よくからかわれてたりしてたけど・・・でも、誰とでも仲が良くて、好かれてた。 僕は・・・・・、特別 仲のいい友達はいなくって。 そもそも大勢でワイワイするのが苦手で、 休み時間は1人で本を読んでた。 1人の方が気楽でいい、そう思ってた。 だから、晃くんに告白された時 なんで 僕なの・・・?って、 特に 目立つ存在でもない僕を それも恋愛対象として 好きだなんて言うのか・・・ 分からなかった。 戸惑う僕を前に、 『とりあえず、友達からお願いします!』 って畳み掛けるように言われて、 断るのも悪いかなぁ・・・って、深く考えずに OKしてしまった。 (教室だったし、クラスメイトもいたし) 後になって からかわれてるのかな・・・? 罰ゲーム、とか? なんて、色々 考えたけど・・晃くんは そういう小細工が出来そうなタイプじゃないし、男同士で つきあうって・・・ 友達とどう違うのか分からないし とりあえず様子をみよう って・・・・ それに・・・晃くんみたいな人が傍にいてくれたら楽しいかな・・・って、ちょっとだけ晃くんを利用するような そんな 打算的な考えもあったり・・・した。 そこで、気づいた。 1人でいいなんて、1人が楽なんて そんなのウソだったんだ、って。 それからの晃くんは、文字通り、毎日毎日 猛烈に僕に アタックしてきた。 段々、側にいるのが 当たり前になってきても、僕の何が好き、ここが好きって たくさん言ってくれて、 休みの日は、デートしよう、遊びにきて、 って誘われて。 会わない日はないんじゃないかってくらい 一緒にいた。

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