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家族団らん☆4

次の日、 駅で、それはそれは 大げさに見送られ 恥ずかしい思いをしながら新幹線に乗り込んだ。 万歳三唱とかするんじゃないっ! チケット買ってくれたから文句は 言えないけど。 ゆっくりと動き出す車体。 手を振ってる3人にこっちも手を 振り返していたが、すぐに見えなくなる。 ちょっと・・・寂しいもんだな・・・ 遊の方を見ると下を向いて唇を噛んでいる。 かなり・・・・寂しそう。 そう思ってもらえて俺は嬉しいけど。 旅行も合わせると、結構 長いこと 家を離れてたな~。 夏休みも残り少ないし・・早く元の生活に 戻らないとな。 『遊・・・帰ったら・・・』 『・・・・・・・』 あれ?返事がない 『・・・・・・寝てる』 昨日、遅くまで騒いでたもんな~。 はしゃぎっぷりが すごかったから 疲れたんだろうな~。 結局 みんなにジャマされて 俺の好きなトコロは聞けなかった・・・・ それにしても・・・色んな事があったな 楽しかったし 気持ちを確認できたし 遊の事、たくさん知れたし それはよかった・・・けど また 遊を泣かせちゃった・・・ ダメだなぁ・・俺・・・ 頑張ろう。 母さん、父さん、湊、 ・・・涼くん 遊の事、思ってくれてる人のために。 遊のために。 カバンで隠して、こっそり遊の手を握る。 眠ってる遊が 微かに握り返してくれて 顔が にやける。 その顔を 隠すために、俺も下を向いて 目を閉じた。

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